2009年11月 5日 (木)

エディブル鴨川

京都の街なかを南北に流れる鴨川。川の両岸は遊歩道。しかし三条通りから南に下った西側では、岸の石垣ぎりぎりのところまで、建物が建てられている。それでも建物と川との間にはスペースがある。エアコンの室外機が置かれていることが多い。しかし野菜を育てている人も意外と多い。

Dsc03699_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三条大橋のすぐ下では、お地蔵さんが祀られ、その脇ではトマトが育てられていた。霜月の11月。もうすぐ寿命になるのだろうが、まだ青い実をつけていた。鴨川を南に下ってゆく。三条から四条にかけては、鴨川沿いの建物は飲食店が多く、夏になると川床を設置する。日当たりが悪くなるからか、川沿いで植物を育てるというケースはほとんど見受けられない。

Dsc03700_2 四条からさらに南に下ってゆくと、川床を出すような飲食店は少なくなり、川沿いで植物を育てるという景色も増えてくる。松原通りから少し下がった所にあるイタリアンレストランでは、客席に面して、背の高いオリーブ、そしてハーブ。 

さらに南に下ってゆくと、川沿いの建物は住宅が多くなり、野菜を育てる家も増えてゆく。マンションの裏手では、レンガで菜園がつくられ九条ネギが植えられていた。京都の街なか菜園では、どうやら九条ネギは定番のようだ。目にすることが、とても多い。プラスチックプランターや発泡スチロール容器で、ブロッコリー畑をつくっている家もある。資源の有効活用といえるだろう。やはり発泡スチロール容器を使って、野菜を育てている家は多い。

Dsc03704_2 けっこうズボラな人も少なくないようだ。11月に入ったのに、枯れかけたナスやオクラなどの夏物野菜が、そのまま置かれていることが多い。せかせかせずに、遊びながら野菜が育てられている。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2)

2009年5月24日 (日)

早い夏の到来

Dsc03257自宅敷地の一角に、メダケを植えてある。直径が2~3cm、高さ3~4mに育つタケで、材質部は粘り強く、かなり丈夫である。タケノコが出る頃に、間引きを兼ねて、古い株を伐りだして、畑の支柱として使っている。

何気なく、ふとメダケの株元を見ると、タケノコが顔を出している。例年より、10日ほど早いタケノコ。今年の初夏は暑い。無農薬栽培の畑でも、やはり虫の発生量は、例年よりかなり多いと思う。葉もの野菜は、作物によってはボロボロに虫に食われている。

Dsc03258けれど被害の少ない葉もの野菜もある。例えばサワビ菜。その名の通り、ワサビのような辛さがあるために、虫がつきにくい。できるだけ楽をしたいので、ついつい虫のつきにくい作物を選びがちになる。鮮やかな緑色、ギザギザで立体感のある葉っぱ。味という点でも、見た目という点でも、料理のアクセントになる。

暑さが増して、何とか対処しようと、作付けを考えてゆく。ワサビ菜を食べることが多くなった。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (1)

2009年2月22日 (日)

久しぶりに鍬をふるう

Dsc03149冬の間は枯れていたニラの株から新しい緑の芽が出てきた。まだまだ気温は低いけれども、確実に季節は春に向かっている。あと1週間で2月も終わり、3月になる。播種や除草など、畑の農作業がだんだんと増えてゆく。堆肥を入れて、石灰を撒き、久しぶりに鍬をふるい、土を耕した。

およそ百坪の畑。家庭菜園というには、やや広い。耕運機は持っていないので、みずからの手で耕してゆく。江戸時代、一日に五畝(150坪)の畑を耕すことができて、一人前の農家の男と呼ばれたそうだ。江戸時代の基準からすると、百坪の畑は半日余りで耕すことができる。

今日、僕が耕したのは2時間強で、約20坪。かりに頑張ったとして、1日に耕せるのは、せいぜい70~80坪だろう。江戸時代の基準では半人前である。おそらく江戸時代の平均男性よりも、僕の体格は上回っているはずである。しかし半人前の仕事しかできないのは、鍬のふるい方が下手だからである。仕方がない。毎日ふるっているわけではない。

久しぶりに鍬をふるう。ふるい始めたときには力が余っている。しかし30分もすれば疲れてくる。すると、どうしたら楽に土を耕せるかと改めて考えてみる。身体の力も徐々に抜けてゆき、力を入れずに重力にまかせて、ふり落してゆく。じょじょに感覚が戻ってゆく。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0)

2009年2月 3日 (火)

みんなで農業

021若者向けの雑誌『ブルータス』の最新号。特集記事は「みんなで農業」。農業ないし農的生活の実践を呼びかける内容で、週末ファーマー、脱サラによる農業、家庭菜園、ベランダ農園など、起農や帰農、半農半Xにまつわる、いろいろな記事が掲載されている。特別に目新しい記事はないような気がするけれど(偉そうな態度)、ビギナーにとっては参考になるかもしれない。「ブルータス、お前もか……」。

東京霞ヶ関の官庁街。農林水産省ではなく、経済産業省の別館ロビー。つい少し前から「植物工場」が展示されている。ガラスで囲まれた空間に植物を入れ、空間内の気候を灌水、施肥を最適に制御する。早く、そして効率的に、しかも季節に関係なく連続的に植物を栽培することができるそうだ。かなりの数の視察者に囲まれた植物工場のなかでは、イチゴとレタスが栽培されていた。

Dsc03124農業は、食糧を生産するという点で、不可欠な産業セクターである。そして持続的な方法で農耕を行えば、生物たちの生息空間を確保できるし、水や空気を浄化することにもなる。いうなれば人間の生存の基盤である。だから「みんなで農業」という姿勢で、農業に対する理解を深め、可能であれば何らかの方法で農業に関わることが望ましいのだろう。そのためには、まず多くの人々の関心を高めることが重要なる。いろいろなチャネルで、農業に関連する情報発信を行うべきなのだろう。

違和感を覚えてしまうものもあるかもしれない。植物がそうであるように、環境条件に合わなければ、生育することはない。残るものは、ちゃんと残ってゆく。まずは「みんなで農業」という姿勢は大切である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2009年1月21日 (水)

大寒の美味しい菜の花

66暦の上では大寒を向かえた。2月上旬の立春までの、この時期が1年のなかでもっとも寒い。当然のことながら、植物は育ちにくい。畑での収穫物も少なくなってくる。とはいえ、この時期にも露地で収穫できる農作物もある。そのひとつがアブラナ科の紅菜苔(コウサイタイ)で、ちょうどいま花を咲かせ、暖かな雰囲気を漂わせている。

その名の通り、紅菜苔の茎や葉は紅みがかった紫色をしている。黄色い花とは鮮やかな対照をなしており、なかなかピクチャレス九である。紅菜苔の赤い色はアントシアニンによるもので、抗酸化効果があるそうだ。そして、ある一定程度の低温になるほど、色が濃くなり、柔らかい茎は甘くなるという。ダイコン、キャベツ、ハクサイ、コマツナなど、アブラナ科には、じつに多くの種類の作物があるが、それぞれが育ってゆく環境も多様である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年12月28日 (日)

寒波到来

冬至を越し、これからは昼間の長さがだんだんと長くなってゆく。とは言っても、寒さの方は厳しくなってゆく。冬はまだまだ序の口である。

寒波がやってきた。じゅうぶんに日が高くなってから、畑に出向いてみる。霜柱が背を高くしている。5センチメートルほどはあるだろうか。自然の妙なる美しさを感じるけれども、ちょっとした痛みにも似た感覚もある。ダイコンやホウレンソウ、紅苔菜(コウサイタイ)などは、しっかりと立っている。しかし獲り残したカブの葉っぱは、霜に負けて萎れている。急いで収穫する。

Dsc03051Dsc03053 

 
 
 
 
 
 
 
 
寒々とした畑の一角には、ふんわりとした暖かな場所もある。腐葉土をつくるために、週末ごとに落ち葉をかき、積んでいる。そろそろ一杯になってきた。落ち葉のベッド。足で踏みつけてみる。まさにベッドのような弾力がある。いったん凹むものの、ゆっくりと元の状態に戻ってくる。気持ちいい。

霜柱も足で踏みつけてみる。パリパリ音を立てて崩れてゆく。こちらの方も気持ちいい。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 4日 (木)

田んぼの時代が来るか?

日本は先進国のなかで、食料自給率が最低水準で40%である(2007年。前年より1%アップ)。そこで約10年前に食料・農業・農村基本法という制定され、基本法にのっとって、おおむね5年ごとに基本計画がつくられている。最初の基本計画は2002年につくられたもので、当時の食料自給率は40%。そして2010年ごろの食料自給率の目標は45%と設定されていた。現在の食料自給率は40%だから、取り組みは、ほとんど成果を上げてこなかったと評価されても仕方がない。

農水省は、一昨日(12月2日)に、新たな基本計画を策定することを公表した。今度の基本計画では、おおむね10年後には食料自給率50%をめざすという。過去10年間で食料自給率は、ほとんど上昇したかった。しかし次の10年で、10%向上をはたす。そのためのイメージも提示されている。1人当たり年間の米消費量を61kgから63kgにすることで、食料自給率は1.3%アップ。米粉の生産量1万トンから50万トンに拡大すると、1.4%アップ。飼料米の生産で0.1%アップ。そして裏作小麦の生産量を91万トンから180万トンに拡大して、2.5%アップ。その他、油脂消費の抑制。供給熱量の縮小(廃棄ロスの縮小)などなど。

Dsc01677いろんな取り組みを進めることで10%の向上が実現されるそうだが、そのうちの過半が、米や水田裏作など田んぼの関係するものである。米は日本人の主食であるし、連作障害や塩害を起こさないという点で、稲作は非常に持続可能性の高い生産方式である。だから農水省の示すイメージは、ある意味でとても理にかなっていると思う。しかし理にかなっている姿であったとしても、それが実現されるかどうかは、わからない。過去10年で、見るべき成果がなかったのだから。

個人的なアイデアである。食料自給率の向上において、田んぼが大きな役割を果たす可能性があるとするならば、まずは大々的に「田んぼの時代キャンペーン」を展開してみたらどうだろうか。当たり前のこと過ぎるために、田んぼの存在が十分に認識されていない気がするのだが……。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月26日 (水)

旬の野菜が工夫を出す

収穫の秋である。自家用の畑では、どんどん旬の野菜が収穫できている。ただし、いくら旬といえども、同じものばかり食べていると、飽きが来る。手を変え、品を変えて食べ方を工夫してみる。

Dsc02965青首ダイコンのステーキ。青首ダイコンの実はとても柔らかく、煮物にすると、とろけるような食感となる。その青首ダイコンをステーキにする。もともと柔らかいから、それほど長い時間、焼かなくてすむ。ミリンと醤油で焼き、ゴマを振り掛ける。香ばしさと柔らかさ、そして青首ダイコンの甘さが同居するステーキになる。外側の皮を剥いて焼くだけの簡単な料理である。

鹿ケ谷カボチャ、ヤーコン、サツマイモなどのイモ系の野菜はマリネにする。こちらも焼いて、そのあとオリーブオイルにつけるだけの簡単料理。鹿ケ谷カボチャやサツマイモは、とても鮮やかな色で、しっかりとした歯ごたえ。ヤーコンの方は、あめ色で半透明。こちらの方はサクサクとした歯ごたえで、ナシのような甘みがあって、フルーツのような感触がある。

収穫物はお裾分けしているけれど、それでも多くの野菜が残り、半ば追われているような雰囲気もある。だからこそ何とかしようと工夫が出てくる。と言うわりには、簡単料理である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (3) | トラックバック (1)

2008年11月24日 (月)

きっぱりと畑に冬がきた

『冬が来た』という高村光太郎の詩がある。次のような出だしで詩が詠まれてゆく。

Dsc02960きっぱり冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹(いてふ)の木も箒になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た

週末に、のんびりと畑作業を行っている。収穫適期を過ぎた農作物も、引っこ抜かずに、そのまま放置してあるもの多い。ただし、この時期になると、さすがに気温が下がり、たとえば空芯菜やツルムラサキなどの、いわゆる夏型の植物たちはいっきに枯れてゆく。畑にも、きっぱりと冬がやって来たようである。

しかし冬場でも、育ってゆく野菜はある。たとえば紅苔菜(コウサイタイ)や野良ぼう菜など。高村光太郎の『冬が来た』では、冬になると「草木に背かれる」と詠まれているけれど、場所によっては、必ずしもそうではない。そして「虫類に逃げられる」から、冬場に栽培する農作物は、楽といえば楽であり、「人にいやがられる冬」ばかりでない。ものの見方や考え方は十人十色である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月 8日 (土)

落ち葉かき

木々が色づいてきた。自宅近所の公園に落ち葉を集めに出かけた。この春から、破格の条件で約100坪の畑を借りている。ただし、ずっと慣行農法で農作物が育てられ、その後しばらく使われていなかった。決して肥えた土地ではない。時間をかけて土づくりに取り組み、それなりの有機農業をやっていこうと思っている。畑の一画で腐葉土をつくるために、落ち葉かきに出かけた。

Dsc02901子供が小さかった頃、一緒に公園に出かけて、花を摘んだり、工作の材料として木の実や葉を持ち帰ったことがある。その程度のことなら、まったく問題にはならないだろう。いっぽう公園の樹木を伐り倒して、持ち去ったとしたら、犯罪になるだろう。さて、公園から落ち葉を持ち去ることは問題になるのだろうか。落ち葉を持ち去ることは、清掃の手間をわずかながらも軽減することになる。ただし、いずれゴミとして処理されるとはいえ、ただで栄養分を得ていることになる。

気になったので、公園の案内を確認してみた。車両の乗り入れ禁止、花火の禁止、物品販売の禁止などが表記されていたが、公園の植物の持ち出しについては、まったく言及されていなかった。おそらく、持ち出す人がほとんどいないから、あえて注意する必要がないということだろう。もったいないといえば、もったいない話である。

一枚一枚の落ち葉はとても軽い。しかし、まとまった量になると、ずしりと重い。自然はありがたい。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月 2日 (日)

改め知る農家の苦労

Dsc02898収穫の秋、今日の収穫物。トウガン、シュンギク、シカクマメ、ネギ、ツルムラサキ、ナス2種類、カボチャ2種類、ヤーコン、ミョウガ、トマト。そろそろナスとトマトは終わりとなる。季節は移ろい、いよいよ寒くなってくる。

この春から家の近所で、まとまった面積の畑を借りている。それなりの農業資材が必要となるが、東京都内なので入手できるところがない。もちろんホームセンターはあるけれど、扱われている商品のほとんどが家庭菜園向けなので、サイズが小さくて、割高になる。ところが世の中、便利になったもので、農家向けに農業資材を販売しているウェブサイトがある。そこで注文した商品が届いた後、しばらくしてからカタログが送られてきた。300ページを超えるボリュームで、10000点もの商品が掲載されているそうだ。

78さて、カタログには「値上げのお知らせ」という案内文が同封されていた。原油価格高騰のために、ビニールマルチなどを値上げせざるえなくなったそうだ。カタログを開くと、最初のページに「できるだけ多くの商品は、価格据置で2008年度も頑張ります」と書かれている。おそらくカタログを印刷しおえた時期より、さらに状況が厳しくなり、値上げに追い込まれてしまったのだろう。

農業資材の価格上昇は、当然、農作物の生産原価の増加となり、ゆきつくところは末端での販売価格の上昇となる。ただしスーパーマーケットなどでは、食料品の販売価格はそれほど上がっていないと思う。家計応援セールなどと銘打って、廉価で販売しているところもあるし、例えばD社のように、全品値下げキャンペーンを行っている大手外食チェーンさえある。原材料価格が上がっているのに、末端価格は抑えられている。いったい誰がワリを食っているのだろうか。

いずれにしても農家の台所事情は、ますます苦しくなっているのだと思う。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月20日 (水)

「悪くなっていく」生活の見通しと農的暮らし

調査開始以来、最高の数値。今後の生活の見通しが「悪くなっていく」と回答した人の割合は36.9%となった。2日前(8月18日)に発表された内閣府の「国民生活に関する世論調査」の結果である。今後の生活の見通しが「同じようなもの」と思う割合が53.7%で、「良くなっていく」が7.4%。総体的にみると、今後の生活は「悪くなっていく」というイメージが優勢だと言えるだろう。

今後の生活の見通しが「同じようなもの」と回答した人の割合がもっとも多いというのは、調査が始まった1968年以来、変わらない。ただし、ずっと長い間、「良くなっていく」が「悪くなっていく」を上回っていた。両者が逆転したのは1995年で、そのときは「悪くなっていく」が13.9%で、「良くなっていく」が13.7%だった。そして10年余りで「悪くなっていく」が3倍近くに増え、「良くなっていく」が2分の1に減少した。

年代別に見ると、「悪くなっていく」と回答する割合は50~60歳代で高く、達観するのか、70歳代では低くなる。男女別では、男性の方が「悪くなっていく」と回答する割合が高い。また、この調査のなかでは「悩みや不安の内容」についても問われているが、50~60歳代でもっとも多い悩みが、やはり「老後の生活」である。

「余生を楽しむ」とか、「第二の人生」などのポジティブな言葉がある。いっぽう人生は、青春、朱夏、白秋、玄冬という四季に喩えることもでき、高齢期は玄冬と位置づけることもできる。世論調査の結果を見る限りは、むしろ高齢期は玄冬と見なされているようだ。

Dsc02639 だからこそ農的生活が重要になると思うのである。かつて農業が社会の中心であった時代は、高齢者は尊敬される存在だった。自然や農業の奥行きは非常に深く、うまく自然と付き合うためには、もちろん知識も重要であるが、豊富な経験がものを言う。すべての人に当てはまるわけではないが、高齢者は経験豊富であるから、周囲から頼られる。今後さらに高齢化が進むとしたら、何らかの形で農の裾野を広げ、できるだけ多くの人が農的生活に関与できるようにすべきだと思う。そのような状況下で、かりに高齢者が尊敬されるようになってゆけば、「悪くなっていく」と考える人は減り、「良くなっていく」は増えるはずである。

話は変わるが、日米の性格の違い。アメリカ人にプレゼントを渡すと、すぐに開封して「グレート」とか「ワンダフル」「ファビュレス(とても素晴らしい)」などと、大げさに喜んでくれる。いっぽう日本人は「有難うございます」であったり、ときには「すみません」と謝ることさえある。日本人は、控えめに表現するというか、消極的なのである。したがって世論調査で「悪くなる」という回答が多いという結果は、いくらか割り引いて考える必要がある。

しかし、このところ「悪くなっていく」が増え続けているわけで、やはり問題ではある。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年8月 3日 (日)

消費者か、それとも生活者か

福田改造内閣。目玉のひとつが消費者相への女性の起用である。ガソリンや食品をはじめ物価は大きく上がる傾向にある。いっぽう収入の増加は、さほど大きな期待はできないから、一般庶民の生活は苦しくなることはあっても、楽になりそうにない。消費者を守るという視点からの政策的な取り組みが求められる。消費者相に知名度の高い女性を起用すれば、政権浮揚に結びつく。そのような思惑だろう。

正確には記憶していないが、少し前には、国民のことを「生活者」と呼ぶことが多かったような気がする。国民は、ただ消費するだけではなく、多様な活動を行うし、また地域や政治にも関与する総合性を備えた人として、生活者と位置づけられていたのだと思う。しかし消費者庁ができるぐらいだから、やはり国民にとって、消費者という側面が、もっとも大きな役回りのひとつなのだろう。消費の浮沈は、そのまま国民経済の浮沈である。

ただし誰が消費者相になっても、かりに政権が交代したとしても、長期的に考えると消費者にとって状況は厳しいものになるだろう。どう考えても、しばらくはエネルギーコストは高くなる。食料にしても、途上国の人口が増加し続け、また肉を多く食べるようになるし、値段が安くなる材料はない。

Dsc02664では、どうしたらいいか。お金を出して買うのではなく、自分で何かをつくるのも手段のひとつである。消費一辺倒ではなく、生活のための生産をみずから行う。お金を稼ぐのではなく、生活に直接的に役立つ何かをつくる。生活者として、自分の手で生活を組み立てようと試みるのである。そんなわけで、今日も朝から野良仕事である。ちょうど季節は夏であるので、野菜は山ほど収穫できる。

田んぼのイネには稲穂が実り、乾いたイネの香ばしい匂いが漂うようになってきた。早くも夏の終わりを予感してしまう。生活者の感覚か。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年7月27日 (日)

神の声が聞こえなくなった

Dsc02652シメナワ職人のKさんの田んぼのミトラズの稲刈りの手伝いに行った(というか、遊びに行った)。シメナワの材料になるイネは、背が高く育ち、出穂が遅い品種で、実を採らずにイネを刈る。それを「ミトラズ」という。丈夫なワラにするために、刈った後で強い天日で乾燥させる。梅雨が明けた直後、しばらくは雨が少ないので、ちょうど今頃がミトラズのイネの刈りどきである。青々と、高さ1メートルほどまでに育ったイネを刈り、Kさん宅の広い庭に、並べてゆく。

80歳代半ば、名人級のKさん、いわく。「昔に比べると、神の声が聞こえなくなった」。だからシメナワも売れなくなった。以前は、1反の田んぼで、すべてミトラズ用のイネを育て、何千というシメナワをつくっていたけれども、現在では約3畝もあれば十分だそうだ。Kさんも後継者はいない。いずれ東京近郊ではミトラズの稲刈りも、できなくなるだろう。

神の声が聞こえなくなったのではなく、人々が神仏に耳を傾けなくなったのだと思う。社会全般が豊かになり、苦しくなくなった。日本では、食べるに困る人はほとんどいない。苦しいときの神頼みを行う機会も少なくなった。神仏と人間をつなぐメディアのひとつであるシメナワに対する需要も縮小してきた。

僕は神仏などには懐疑的であるが、大きな自然との流れ、あるいは人智を超えた宇宙の流れのようなものがあると思っている。シメナワに代表される四季折々の飾り物などは、人間を謙虚にさせ、また自然や宇宙に対して感謝の気持ちを示す役割を担っていたのだと思う。Kさんは「神の声が聞こえなくなった」と言うけれど、それと併せて「自然が見えなくなってきた」のではないだろうか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年7月20日 (日)

寛大になるべきエディブル・ランドスケープ

Dsc02636夏は日が昇るのが早いから、目覚めるのも早くなる。このところ5時前に目覚めてしまう。いちど目覚めると、二度寝はできないタイプなので、ついゴソゴソと動き出す。すると窓から、道行く人の声も聞こえてくる。日が高くなる前に、散歩する人たちの声である。今朝、聞いた会話。2人のオバサンが我が家のフェンスの前で立ち止まり、話している。フェンスにはブラックベリーが這っていて、ちょうど実をつけている。

「ねえ、この赤い実は何なのかしら」
「ちょっと食べてみましょうよ」
「うわ、すごく酸っぱい」
2人のオバサンは、口に入れたブラックベリーを道路に吐き出した。かりに僕が家のなかから「コラッ」と大声を張り上げていたら、さぞ驚いただろう。さすがに、そこまで悪趣味でないので、静観していた。

ブラックベリーは、その名の通り、黒く熟してからが食べごろである。赤い状態では、食べることができない。見た目には、赤い実の方美味しそうに見えるのけれども。

無断で、しかも堂々と、他人の家になっている実に手を出す。それも1人や2人ではない。常識というか、マナーというものを持ち合わせていないのだろうか。呆れてしまう。しかし、いや待てよ。もしかしたら、こちらの方が狭量なのかもしれない。道行く人にブラックベリーを振舞うという気持ちが必要なのかもしれない。

ずいぶん前に、アメリカ、カリフォルニア州デービス市のビレッジホームズという街区を訪ねたことがある。共同のブドウ畑もあれば、コミュニティガーデンもたくさんあり、いたるところに果樹が植えられていた。そのときは設計者に話を聞いたのだが、誰もが果樹を採ることができ、「来街者であってもOK」とのことだった。エディブル・ランドスケープ(食べられる風景)をつくるには、それくらい寛大な態度が望まれるのだろう。下手にガードを設けると、人間と植物の距離が開いてしまう。

ちなみに我が家のブラックベリーに手を出してゆくのは、オバサンたちが多く、男性はめったにいない。好奇心旺盛というのか、ずうずうしいというか……。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2008年6月28日 (土)

コンポストのなかの季節

猫の額ほどの庭の一角に、コンポスト容器を置いている。ズボラな性格なので、フタを被せることなく、生ゴミを放り込んでゆく。生ごみの中には野菜の種や切り株があり、コンポスト容器の中で新しい芽を出すものもあるはずである。しかしフタを被せていないので、いろんな虫たちがやってくるし、トカゲなどの小動物も来る。そのため芽を出しても、すぐ食べられてしまう。コンポスト容器を抜け出るまでに大きく成長するものは、ごく一部である。

Dsc02599いま顔を出しているのはサトイモである。青々とした楕円形の葉っぱを大きく広げている。近くの畑で育てているサトイモよりずっと元気そうだ。コンポスト容器に放り込んだのはタネイモではなく、サトイモの皮である。しかし、さすがに栄養が豊富にある場所である。皮からでも大きく育つ。

3月下旬には、コンポスト容器からジャガイモが芽を出し、その後、ひょろひょろと枝を伸ばし、いまは枯れかかっている。おそらく、いくらかはイモを実らせているはずである。しかし少なからぬ量を、虫たちに食われているだろう。そして虫たちの排泄物が、今度はサトイモの栄養分になる。コンポスト容器の中にも循環がある。循環があるのは、太陽の光が差し込むためである。

一般にはコンポスト容器を使うときは、悪臭を防ぎ、またハエなどの侵入を防ぐために、しっかりフタをするようにと言われている。しかしフタをしなくても、それほど気にはならない。コンポスト容器のなかの季節の移ろいを楽しめる。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2008年6月22日 (日)

野鳥との共生、しかし心配になる

あるグループに参加して、有機農業での米づくりを行っている。参加者は素人ばかりで、農作業は隔週交代の週末に行うことになっている。一定の人数が確保できるので、人出に頼った人海戦術となる。この時期、雑草に勢いがあるので、もくもくと草取りを行うことになる。

クスリを使わない田んぼには、いろいろな生物が暮らしている。タニシ、カエル、オタマジャクシ、ザリガニ。ウンカやゾウムシなどの小さな虫たち。何十種類もの生物たちがいるだろうし、ミジンコなどの微小な生物たちも含めれば、まさに星の数ほどの生物がいるはずである。しかし、今日は少し驚いた。田んぼの真ん中に鳥の巣があった。

Dsc02569麦藁帽子をひっくり返したような鳥の巣。巣をつくる草は、まだ青々としているから、つくったばかりの巣なのだろう。巣の真ん中には薄い茶色のタマゴが3つ。タマゴの長径は5cm弱。タマゴの大きさからすると、それほど大きな鳥ではないだろうし、かといって小さな鳥ではない。いったい何のタマゴなのだろうか?

きっと朝方まで親鳥はタマゴを温めていたに違いない。ところが日が昇って、しばらくすると人間たちが近くにやってきた。親鳥は身の危険を感じて、一時的に、どこかに退避した。人間たちが早く去ってくれるのを待ちながら。タマゴに人間の手が伸びるのを恐れながら(実際、美味しそうに見えた)。もちろん僕たちは、鳥の巣に手をかけず、そのままにしておいた。

この場所で、はたしてヒナが孵るのだろうか。無事にヒナが育ち、巣立つことができるのだろう。こちらの方としては、巣を残しながらイネをつくることは、いっこうに構わない。しかし向こう側にとっては、大きなストレスになるはずである。やむなく親鳥は巣を見捨ててしまうかもしれない。心配になる。無情というか、無常というか…。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年6月12日 (木)

スローな都心の種屋さん

東京神田の書店街、大きな表通りから少し入った場所にある植物図館。野菜や草花の種、苗、その他、園芸資材を扱う店である(植物図鑑ではなく植物図館である。書店街であるだけに図鑑だったら、ややこしい)。近所に畑や地面があるわけではないけれども、繁盛しているようだ。僕にとっても、ちょうど通勤経路にあるので、ときどき足を運ぶ。インターネットで家に居ながらにして種を買えるようになったが、たくさんの品物を一覧できる店頭には楽しさがある。

Dsc02542かつては自宅近所に種や苗を扱う生花店があった。しかし大規模なホームセンターが開店し、またインターネットでのオンラインショッピングが広がったこともあって、数年前に廃業となった。そして、儲けが出ないからか、スーパーマーケットも野菜の種を扱わなくなった。野菜の種や苗を買うには、クルマで遠くのホームセンターで行くか、インターネットで買うしかなくなった。クルマに乗れず、インターネットを使わない人たち、例えば、お年寄りたちは、どうしたのだろうか。生花店の廃業によって、野菜や花づくりを止めたのだろうか。

大手チェーンのホームセンターの行動はとても早い。例えば、4月になると、もうトマトの苗を売っている。東京近郊での露地栽培の定植の時期としては、少し早いと思うのだが、買ってゆく人はいる。そして買った直後に市民農園などに定植する人もいるようだ。しかし、この時期まだ気温が低く、風も強い。枯らしてしまう人もいると思う。すると、あせって再び苗を買わなくてはならない。

いっぽう野菜の苗を売らなくなるのも早い。5月の下旬にもなると、野菜苗のコーナーはいっきょに縮小される。大手チェーンでは他に遅れをとらぬよう、売れ残りロスを出さぬよう、先へ先へと急ぎながら、売れ筋商品が用意され、売場が構成されてゆく。追い立てられる感がある。

いっぽう、とかくスピードを求めがちな都会の真ん中にありながら、植物図館の店頭はゆっくりしている。大手チェーンのホームセンターとは対照的に、いまだに店頭でトマトの苗が売られていたりする。野菜づくりの本を見る限りは、トマトの定植の適期はとっくに過ぎている。いまからでもトマトの定植はじゅうぶん間に合うはずであるが、菜園ビギナーにとっては戸惑う店頭風景かもしれない。

この時期にトマトの苗を売るのは、明らかに商売上手とは言えない。しかし親切と見ることはできる。ふと思いついてトマトを植えたいという人もいるだろう。先を急がす、ゆっくり行動することは、ときに親切にもなる。はたして植物図館は、いつまでトマトの苗を売っているのだろう。僕は苗は買わないが、興味のあるところである。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年6月 7日 (土)

喜びを囲むはずのガーデンだけど……

Dsc02531我が家の敷地東側にはヤダケという種類の竹を植えている。直径が2cm足らずで、せいぜい高さは3mほどの小ぶりの竹である。それでも窓の目隠しには十分であるし、さやさやと葉が擦れ合う音には爽快感がある。そして、ちょうど今頃の季節になると、にょきにょきとタケノコが生えてくる。細い竹はであるから、畑の支柱として利用できる。とても重宝している。

しかし必ずしも思うようにならない。窓の前の、少し離れたところで、太いタケノコが出てほしいのだが、そこでは出てくれない。そして例えば雨戸の戸袋の下、水道の検針計の蓋の周り、ツバキの根元など、むしろ出てほしくない場所から出てくる。もっともヤダケの方からすると、未達の場所に勢力を伸ばしているに過ぎない。当たり前のことである。

Dsc02533ツバキの根元から出たタケノコを引っこ抜きながら、ふと上を向くと、ギョッとした。かなり多くのチャドクガが発生している。このところ週末は雨のことが多く、また畑仕事に追われることが多かったので、すっかり忘れていた。そういえばチャドクガ発生の季節である。チャドクガに刺されると、激しい痒みに襲われ、発疹は1ケ月近くも残る。一度だけ刺されたことがある。刺されたおかげで、学習した。

チャドクガは手ごわいようで、駆除はわり簡単である。どういうわけか、彼らは群で生活する。だからチャドクガがついている枝を切り落とし、その枝を処理すれば済む。群で生活するのは、チャドクガにとって最適な戦略なのだろうか。分散して生活する方が、駆除されずに生きる残る確率は高まると思うのだが。でも、そうされると非常に困ったことになる……。

ガーデンの語源はヘブライ語で、囲むを意味する「gar」と喜び「eden」の組み合わせだそうだ。しかし、そうそう有り難いことばかりではない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年6月 4日 (水)

過大なバーチャルウォーター

バーチャルウォーターという概念がある。農産物を生産するには水を必要とするから、食料を輸入することは、生産国から水、すなわちバーチャルウォーターを輸入することに等しいと見なすことができる。ロンドン大学のアンソニー・アラン氏が考案したもので、環境省のホームページでのサイトが開設されている。

環境省のホームページによると、例えばトウモロコシを1kg生産するには、灌漑用水が1800リットルの水が必要で、牛肉1kgには2万リットルの水が必要だと推定されている。先進国のなかで日本の食料自給率は最低水準で、大量の食料を輸入している。人口の増加が進むいっぽうで、いずれは水不足になることも懸念されており、大量の食料を輸入し続けることは、世界全体の食料需給を不安定化するし、資源循環という点でも好ましくない。だから自給率を高め、バーチャルウォーターの輸入量を減らすべきである……。たしかに、その通りである。

Dsc02515ただし腑に落ちない。1kgのトウモロコシに1800リットルの水、1kgの牛肉に2万リットルの水。はたして、そんなに大量の水が必要なのだろうか。首をかしげてしまう。直感的に、かなり過大な見積もりに思えてならない。そこで自らの実体験に照らし合わせてみる。環境省のホームページには「仮想水計算機」という機能がある。ちょうどいま作っているニンジンで試算してみる。1本のニンジンを栽培するには約41リットルの水が必要だという計算結果が出た。

ニンジンを播種したのは3月中旬で、以来、一度も潅水していないし、おそらく収穫まで潅水しないだろう。天然の降雨で、水は十分である。ニンジンの株間は10cmだから、1株当たりの土地面積は100cm平米。播種から収穫までは4ヶ月弱で、この間の降水量はせいぜい500~600mmである。だとすると、ニンジン1本に必要な水は5~6リットルである。仮想水計算機による41リットルというのは、あまりに過大な見積もりだと思う。

かりに41リットルという見積もりが妥当だとするなら、灌漑システムに大きなロスがあって、過半の水が有効に使われていないことになる。その場合は、非常に条件が厳しい場所で、無理をして農業を行っていることになる。それにしてもロスが大きすぎる。また灌漑システムのプロセスのなかで失われた水は、農作物の成長には関わらず、現地のどこかに吸収されたはずだから、バーチャールウォーターに算入するのは、筋が通らないような気がする。

バーチャルウォーターという概念は有意義であるし、国内の自給を推進することも重要だと思う。しかし誰もが納得できる情報をもとに、論理を展開させるべきだと思う。狼少年のような情報提供であれば、やがては見向きされなくなる。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2008年6月 1日 (日)

6月の花嫁

今日から6月。ギリシア神話の女神、ユーノー(Juno)の月である。6月の花嫁は幸せになる。6月に結婚し、次の春に子供を生むことが幸せにつながるという。

Dsc00394ある仏文学者の本で読んだことである。「6月の花嫁」という発想は、中世までのヨーロッパの庶民の家庭事情に深く関係していたそうだ。その頃は、いまのように物資が豊かでなかった。家にベッドは1つしかなく、相席ならぬ、相ベッドで家族全員が一緒に寝ていた。当然ながら、新婚夫婦も家族と一緒にベッドに入ることになる。遠慮なく、愛を育むという訳にはいかない(蛇足だが、宿でも、見知らぬ宿泊客同士が相ベッドで泊まることも多かったそうだ)。

そこで6月である。6月になれば、気温が上がってくる。家を抜け出て、野外に行けば、家族の目を気にすることなく、新婚夫婦は肌を重ねることができる。そのために6月に結婚することが望ましい。

一概には言えないけれども、ヨーロッパの6月の気候は、日本の5月頃に相当するだろうか。だとすると農作業が本格的に忙しくなり、人手が足りなくなる頃である。その点においても、6月に家族が増えることは好都合である。やはり6月の結婚が望ましい。

週末ファーマー。このところ週末に雨が降ることが多く、晴れた日に農作業を集中的に行わなくてはならない。今日も朝から夕方まで。さすがに人手が足りなくて、家族に手伝ってもらった。6月の花嫁の有難さを実感する(なお我が家は、6月の花嫁ではない)。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年5月25日 (日)

皮一枚からの再生

ミミズの生ごみ分解ボックス。ミミズをはじめとする生物たちが分解しやすいように、野菜くずを細かく切ってから投入する。温度が上昇する初夏以降は、ミミズたちの活動が活発になるから、生ごみは、どんどん分解されてゆく。しかし細かく切られた野菜くずの方も負けてはいない。ボックスのなかで新しい芽を出し、伸ばしてゆく。蓋を閉められていて、ボックスの中は暗いから、新しい白い芽は光を求めて、ひょろひょろと伸びてゆく。

まるでモヤシみたいである。いったい何の芽なのだろうか? これまで野菜の種を、いくらでもボックスの中に投入してきた。ボックスのなかにはミミズだけでなく、いろんな生物たちが棲みつき活動しているので、温度も高い。だから投入した種の一部が発芽しても不思議ではない。好奇心から新しい芽の一本を引き抜いてみた。すると長い芽の下には、ジャガイモの皮がくっついていた。種イモならぬ、種皮である。わずか約2cm各のジャガイモの皮から新しい芽を出し、そして根も出している。

Dsc02496Dsc02486 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

おそらくボックスのなかでは、他の植物も新しい芽を出していると思う。しかし芽を出したとたんに、誰かに食べられてしまう。いっぽうジャガイモの芽には毒性成分が含まれている。そのために生き残ってゆける。生きるには、ときには他者を退ける武器が必要である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2008年5月16日 (金)

剪定しすぎたエディブルランドスケープ

Dsc02485猫の額の我が家の庭。道路沿いのフェンスに沿わせて、ブラックベリーとウメが植えてある。どちらを花を咲かせ、その後で食用可能な実をつける。ほんの小さな空間だけれども、エディブルランドスケープ(食べられる風景)である。見て楽しめて、香りも味も楽しめる。

植物を育てて、果実を得ようとする場合、剪定を行うことが重要になる。好き放題に枝が伸びているようであれば、たくさん花芽はつかないし、当然ながら果実も少なくなる。伸びすぎた枝を刈って、枝ぶりを整えることが必要になる。しかし素人には、判断が難しいところである。どこまでが適正で、どこからが伸びすぎか分からない。ええい、ままよと、感覚のまま枝を切ってしまう。

どうやらウメの剪定は上手くいったらしい。例年になく、たくさんのウメの実がなっている。いっぽうブラックベリーは枝を刈り込みすぎたようである。ピンクの花はそれほど多く開いていない。昨年は豊作だったけれども、今年は、どちらかといえば不作になるだろう。原因は、栽培者の不手際にある。すべてのことが期待通りに運ぶほど、世の中、甘くはない。山はあれば、谷もある。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月 4日 (日)

田植えの季節

Dsc02431東京近郊は田植えシーズンの真っ盛りである。今日、僕も田植えを行った。ぬかるんだ泥に手を入れるのは、とても心地よい。暖かく、柔らかい。癖になりそうである。しかし、わずかに違和感がある。

僕は富山県に育ったのだが、小さい頃には「富山県は早場米の産地」だと学校で教わった。当時、富山県では5月中旬に田植えをし、8月下旬から9月初旬に稲刈りを行っていた。他の都道府県では、たしか田植えは6月に入ってからだったと思う。しかし、いまでは田植えの時期はずっと早くなり、関東近郊では4月下旬から行っている場所もある。

かつては、コメの裏作として麦をつくっていた。イネを植えるには、その前に麦を収穫しなければならない。そのため4月5月に田植えをすることは、物理的に不可能である。ところが裏作の麦をつくらなくなったので、田植えを早めることが可能になった。最近、九州では7月に稲刈りをし、7月末に大都市向けの新米を出荷する農家もあるほどである。

畑作に目を向けると、5月は夏野菜の播種や定植に忙しい時期である。だから夏野菜の栽培に忙しい時期を終えて、6月に田植えを行えば、合理的な作業スケジュールをつくることができる。しかし野菜農家、米農家というように、農家は作付けを専門化(ないしは分業化)するようになった。6月に田植えをする必然性は、ますます薄れてゆく。新米の方が人気が高いということであれば、田植えの時期は早まってゆく。

かつてのように夏野菜の忙しい時期を終えて、6月に田植えをしたら、どうなるか。秋、他の田んぼは稲刈りをとっくに済ませている。ある一画だけが、稲穂を垂らしていたら、スズメたちの集中被害に遭ってしまう。かくして合理的な農業の暦に戻りにくい状態が出来上がっている。

バイオ燃料の増産、人口増加などによって、世界の穀物需給は逼迫し、一部の途上国では暴動も起きている。日本も他人事ではない。昨年、日本の食料自給率はついに4割を切った。人口5千万万人以上の国では最低水準である。かつての米騒動が再来するかもしれない。そういえば、米騒動も富山県から始まっている。

新米が出回るのを少し我慢したら、どうだろうか。裏作の麦、そして、いろんな夏野菜を栽培しながらのコメづくり。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月22日 (土)

タマゴの旬

有機農家のKさんところに援農に訪れた。文字通りに解釈すれば、農を応援したり、支援することが援農であるけれども、農家と消費者は持ちつ持たれつの関係にある。だから縁農といった方が相応しいと思う。

Dsc05310さて、お昼休み、たまたま農場で僕が1人になる時間があった。二人の女性が訪ねてきた。「タマゴありますか?」と。Kさんの農場では平飼いでニワトリを飼っている。鶏舎のすぐ近くには寺院があって、そこそこの人通りがある。ニワトリの鳴き声も聞こえてくるし、小さな看板も掲げられている。だから、ときどき飛び込みの客がやってくる。

しかし、残念ながら「すみません。タマゴは品切れています」と断らざるを得ない。タマゴにもシーズンがあるのである。もちろん、この時期にもニワトリはタマゴを生んでくれる。しかし、まだ気温が低いので、それほど多くのタマゴは生まない。サイズもやや小さめである。もう少し暖かくなってくると、産卵率が上がってくる。ただし暑くなり過ぎると、ニワトリの産卵率は落ちるのである。

普通の小売店ではタマゴは一年じゅう店頭に並び、ほぼ同じ値段で売られている。すなわちタマゴは旬とは無縁の商品である。いっぽう自然に近い状態で育てられたタマゴには旬はある。この日、僕も残念ながら美味しいタマゴを入手することはできなかった。でも、それは当たり前のことでもある。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (3) | トラックバック (1)

2008年2月23日 (土)

市民農園 洋の東西

Dsc05262抽選に当たり、来月から市民農園(正確には区民農園)を利用できるようになった。自宅から徒歩2分ほどの場所である。近所であり、足繁く通うこともできるが、あまり手のかからない作物を育てようと思っている。ニラ、ツルムラサキ、アオジソ、コネギなど。いずれも害虫がつきにくく、収穫できる期間が長いものばかり。近所の畑というより、半ば食料備蓄場所のようにしたいと考えている。

今週初めまでアメリカに滞在していたのだが、旅のついでに、現地のコミュニティガーデンを何箇所か見た。日本と大きく違う点がある。それは畑を区画する方法である。日本の場合は、もともとの農地にロープなどを張って、境界線を設けるのが一般的だと思う。いっぽうアメリカの方は、木の板で囲って畑をつくるケースが多いようだ。地面を畑とする日本の市民農園と違って、アメリカでは畑そのものをつくるようである。

Dsc01995もともとの土地が痩せていても、畑をつくることはできる。例えば、左の写真は新興住宅地内のコミュニティガーデンで、砂利ばかりの場所にあった。地面は砂利だらけでも、畑となる場所を板で囲い、そのなかに堆肥などを投入して、土をつくってゆけば、作物は育つ場所となる。あえて荒地を選び、やがては生産的な場所としてゆく。開拓者精神は畑づくりにも反映されているのかもしれない。この方法だと、後でいくらでも農園を拡張することができる。

日本の市民農園と、アメリカのコミュニティガーデン。見た目にはかなり異なるけれど、1区画がそれほど大きくないのは共通しているようだ。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月10日 (日)

剪定の果実は出るか

ウメのつぼみが膨らんできた。もうじき開花するだろう。そして剪定を行った。昨年の秋にも、伸びすぎた徒長枝を切ったので、今年は、例年よりもたくさんのウメの実を結んでくれると思う。獲らぬ狸の皮算用かもしれないが……。あまり害虫が発生しないことを祈っている。

Dsc05089樹形を整えるために、枝の一部を切り落とすのが剪定であるけれども、それは多くの果実を得るための行為でもある。好き放題に伸びているときには、植物はみずからの生存が安泰であると認識しているのか、あまり実を結ばない。ところが枝を切られると、生存が危うくなったと認識し、子孫を残そうとするのか、多くの実を結ぶ。これは野菜でも同じで、適切に芽カキをすれば、大きな実をたくさん結ぶ。

人間も同じかもしれない。あちこち好き放題に手を伸ばしていたら、手に入るのは小さな果実ばかりである。危機感があってこそ、具体的な何を残すことができる。だからこそ、いったんは手を伸ばしてみることが必要なのかもしれない。ます芽や枝を伸ばした後にこそ、剪定することができる。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月16日 (日)

タマネギ 省エネ野菜

週末ファーマーの日曜日。

七十ニ候という暦の上では「熊穴に隠る」、いよいよ熊が冬眠に入る時期である。すっかり寒くなり、農作物を収穫していくにつれ、畑の方も寂しくなってきた。今年は、ソラマメなどは植えなかったから、畑に残るのはダイコンがほんの少しと、11月下旬に定植したタマネギぐらいである。

Dsc04881改めて考えてみれば、タマネギはとても重宝な野菜である。まず他の野菜に比べると、ずっと育てやすく、多くの手間もかからない。マルチなどをかけておけば、地面が凍るような厳しい冬もちゃんと越す。その間も少しずつエネルギーを蓄えているのだろう。春を迎えると、ぐんと大きくなる。

そして省エネルギー性能が高い。風通しのいい場所に吊るしておけば、常温で長期保存ができる。うまく皮を剥くことができたら、それほどしっかり洗わなくてすむ(洗わなくてもいいくらい)。火を使う前までは、あまり多くのエネルギーも水も必要としない。

しかもタマネギは多種多様な料理に使うことができる。サバイバルな暮らしには、もってこいの野菜である。地球温暖化がさらに進んで、エネルギーや水の利用が制約されるようになったとしたら、タマネギはもっと高く評価されるかもしれない。でもタマネギって、暑さには弱いか……。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月 4日 (火)

まちのネズミ現る

週末ファーマーとして有機農業の真似事をしたり、ときどきは有機農家へ手伝いに出かけたりする。おかげで収穫物がどっさりあって、冷蔵庫や床下収納に収まりきれない時もある。とくに冬場はハクサイ、ダイコンなど大きな野菜が収穫期を向かえるので、広いスペースが必要になる。ただし気温が低いので、新聞に巻いておくだけでも保存はできる。そんなわけで、段ボールに入れた野菜を物置に置き、箱の上の方から野菜を使ってゆくことにした。およそ1週間で、段ボールの底にたどりついた。

Dsc04812酢漬けで食べようと、楽しみにしていた大根「紅化粧」。何者かに囓られた跡がある。とても残念。おそらく犯人はネズミである。我が家の物置は、住宅に後付けするように波板トタンでつくったものである。どこかにネズミが出入りできる小さな穴があるのだろう。次の日曜日にでも、物置を点検しよう(蛇足だが、ほんの数日前にシロアリ駆除や地震対策を行う企業の営業マンが我が家にやってきて、床下に潜り込んで、修繕の見積書を置いていった。ネズミに関する言及はなかったので、やはりネズミは外から物置に侵入したのだと思う)。

僕が小さい頃は、家にネズミがいるのは半ば当たり前のことだった。夜中、寝床に付くと、夜行性のネズミが天井をタッタッタッと走ってゆく足音が聞こえたものである。近所の金物屋さんには、ネズミ捕りカゴが必須のアイテムとして置かれていた。しかしネズミの捕獲方法が洗練されたのか、ネズミ捕りカゴを目にすることは少なくなった。

カゴの奥に仕掛けられたエサにネズミが食いつくと、ガシャンと入り口が降りて、ネズミは閉じ込められてしまう。捕獲されたネズミを処分するのが子供の仕事だった。僕の場合は、近所の小川にカゴごと沈めて溺死させた。身をよじっていたネズミは、やがてぐったりする。悲しいけれども、ひと仕事を終えたという安堵感もあった。家屋や食物を守るための殺生である。

あの頃は『トムとジェリー』というアニメが放映されていた。飼い猫のトムは、ネズミのジェリーを食べようと、いつも躍起になっている。しかし逆に、やりこめられるばかりである。ただしトムとジェリーにとっては、それぞれが掛け替えのない存在であり、結局は仲良しなのである。アニメを見ながら、現実は違うなあ、と子供心に感じていた。

口惜しさもあるが、何となくトムの気分である。有機農業で育てられた紅化粧は美味しかったのだろうか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月 3日 (月)

エコアイデア賞を受賞

エコジャパンカップというコンクールがある。エコビジネス、エコアート、エコライフなど、エコロジカルな経済をつくるためのアイデアを募集し、表彰するという催しである。ものは試しと思って、チャレンジしてみた。本当は、賞金の大きなビジネス部門に応募したかったのだが、応募資格が中小企業家かNPOに限られていたので、ライフスタイル部門へ応募した(拙ブログの一部記事を応募用紙にカット&ペーストで)。すると幸運の女神が微笑んでくれた。エコアイデア賞を受賞することができた。

僕が応募したのは「彩り食用フェンス」というアイデアである。道路に面するフェンスに、食用可能な植物を這わせることで、見た目にも楽しく、また道行く人のコミュニケーションを誘発しよう、エコに関心を持ってもらおう、というアイデアである。アイデアといっても、そんなに特別なことではない。誰もが簡単にできる。

例えば、ブラックベリーをフェンスに這わせてみる。ブラックベリーは5月下旬にピンク色の花を咲かせた後に実をつけ、実は次第に赤くなり、やがて赤黒く熟してゆく(だからブラックベリー)。花はいっきに咲くのではなく、順々に咲いてゆく。ベリーの実の方もいっきに熟さずに、赤から黒へのグラデーションを描きながら順々に熟してゆく。花が咲き、実をつけている時期は3ケ月近くある。

東京ではブラックベリーは珍しいようだ。だから「これは何ですか?」「少し頂けますか」と声をかけられることがある。「これは何だろうね?」「××イチゴかな(不正解なことが多い)」と話しながら、散歩してゆく人たちもいる。近所の子どもたちには、ブラックベリージュースを振る舞ったりする。もちろん自宅でもジャムやジュースなどとして消費する。誰もが楽しく実行できる、小さな地産地消である。

同じようなことはトマトでも実行可能で、トマトの方が開花期間はずっと長い。6月上旬に開花し実をつけ始め、うまく育てれば11月~12月でも実をつけている。温室ではなく、冬の露地で実をつけているトマトは、地球が温暖化していることを改めて知らせてくれる。ちなみに今までの最長記録としては、年明けの1月上旬に開花したトマトがあった。永田農法では、厳しい環境下でトマトを育てると糖度が上がるとされているが、たしかにその通り。……というのが「彩り食用フェンス」。楽しみながらのエコライフ、レッツ地産地消をという趣旨である。

さて、そんなことより、賞金が明示された入賞者の一覧を見て、改めて強く感じることがある。世の中、お金のあるところには、たくさんのお金があるんだなぁー、と。賞金総額が1千万円を軽く超えているのである。僕の知っている範囲では、こんなに多額の賞金が授与されるコンクールは他にないと思う。

世の中には、たくさんのお金がある。お金が余って、使い切れない人もいるかもしれない。それをエコ方面に引き出すことができれば、面白いことができそうだ。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007年12月 2日 (日)

ハイテク野菜工場と日本の農業

知識としては知っていたけれども、実物を目にしたのは初めてである。屋内で照明を照らし、無菌状態で農作物を育てる設備。いわゆるハイテク野菜工場である。東京近郊の広大な農地のなかに、何の変哲もない、倉庫のような建物が建っている。それが野菜工場だと教えられなければ、気づくことはないだろう。

Dsc04810このハイテク野菜工場を営むのは、地元の農事法人組合である。行政からの補助金を得て、大手食品メーカーのQ社から設備を買い入れた。種などの資材もQ社から購入して、作物を効率よく育ててゆく。徹底的な衛生管理を行い無菌状態であるから、農薬は使う必要がない。傾斜のついたプランターの下を霧状の液肥(化学肥料)が流れ、作物は栄養分をたっぷりと吸収する。例えばレタスは播種してから35日程度で出荷できるそうだ。通常の3分の1ほどの期間である。

無菌状態で、かつ農薬を使わずに育てられた野菜は清潔であり、洗わずそのまま食べることができる。栄養価も露地の作物と比べて遜色ないそうだ。安心さと便利さが消費者から支持されて、引き合いは絶えず、注文に応じきれない状態にあるという。

中国などの海外から安価な農作物が大量に輸入されてくる。いっぽう安心な食品に対する消費者のニーズは高まるばかりである。そこでハイテク野菜工場のような設備で、安心かつ便利な野菜を生産し、新鮮な状態で消費に届けることが、農家が生き残ってゆく選択肢のひとつになる。また深夜電力を有効に活用するという点で、野菜工場は発電所の稼動の安定化にも一定の貢献があるという。

常識的に考えれば、健康な土から丈夫な農作物が育ってゆくのが自然である。だから普通の人たちにとって、「そこまでやるかぁ」というのが素直な感想かもしれない。しかし日本の農業は、そこまでやらざるを得ない状況を迎えているのも事実である。2006年には日本の食料自給率はついに40%を切って、39%にまで落ち込んだ。農業生産者の問題であると同時に、消費者の問題でもあると思う。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月 1日 (土)

いまが買いどき 彩のかがやき

3市3町で構成される北埼玉地域。総面積は埼玉県の約7%を占める。ただし農地面積は埼玉県全体の約15%、水田は約25%を占める。県下有数の水田地域である。そして、この辺りは、2004年度から導入された埼玉県の新品種「彩のかがやき」の生産地としても知られているそうだ。埼玉県が10年の歳月をかけて開発した肝いりの新品種である。

11あるイベントで、米のお食べ比べを行った。いわゆるブラインドテストで、品種を知らされないまま、お米を食べて、美味しいと思った順位をつけてゆく。食べ比べの参加者は、彩のかがやきの生産者を含めて60人弱。どれがどれかは分からないまま、彩のかかがき、魚沼産コシヒカリ、秋田産のアキタコマチの3つの品種を食べ比べてみる。炊き立てのお米は、いずれも美味しかった。甲乙つけがたいところだが、思い切って順位をつけてゆく。もちろん主催者は、彩のかがやきがトップに第1位にランクされることを期待している。僕たち参加者も淡い期待を抱いている。

Dsc04805お米の食べ比べを終えると、北埼玉地方の郷土食の試食会。その間に、食べ比べの結果は集計されることになる。出された料理は15種類。生まれて初めて食べる「ゼリーフライ(お好み焼きのようなフライ)」や「呉汁(潰した豆を入れた野菜汁)」、珍味といわれる「しもつかれ(粗く下ろした大根の和え物)」。家庭料理の定番ともいえる、茹で豚、小松菜のからし合え、ねぎの酢味噌和えなど、いずれも美味しかった。デザートは、甘さが控えめのムラサキイモの寒天やイガマンジュウ。日本国内に美味しいものがたくさんあることを改めて思い知らされた。

しばらくして、お米の食べ比べの結果が出た。得点は拮抗していたものの、第1位が秋田産アキタコマチ、第2位が彩のかがやき、第3位が魚沼産コシヒカリとなった。第1位にはならなかったものの、彩のかがやきは全国の有名ブランド米と互角以上に渡りあえたのである。

彩のかがやきは新しい品種であるために、現在のところ知名度がない。そのために高い値がついていない。店頭での小売価格の相場は5kgで1700円程度だという。魚沼産コシヒカリは5kgで約3000円だというから、コストパフォーマンスでは彩のかがやきに軍配が上がる。いずれ、彩のかがやきも人気の品種になって、値段が上がるかもしれない。庶民にとっては、いまが買いどきである。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月25日 (日)

越冬する生物たち

週末ファーマー。1時間ほど自転車に乗って、千葉県流山市の畑に農作業に出かけた。

畑にはゴボウが植えられている。ゴボウは地中深く根を下ろしてゆくから、ゴボウを引き抜くためには、その脇を1メートルほど深く掘り下ろすことが必要なる。とても重労働である。ゴボウを引き抜く前にカエルが出てきた。どうやら冬眠中だったようで、掘り出されたカエルは寝ぼけ眼で、ほとんど動かない。カエル君にとっては非常に迷惑だったはずである。寝入りばなを起こされたようなものである。しかしカエル君にも責任はある。冬眠するのであれば、ゆっくり眠れる場所を選ぶべきである。

ハクサイを収穫すると、結球した葉のなかに、かなりの数のヤサイゾウムシの幼虫がいた。ヤサイゾウムシの幼虫は、ハクサイの葉に穴を開けて中へもぐりこみ、幼虫のまま葉を食べながら越冬するらしい。敵ながら天晴れの知恵だと思うし、少しぐらいは虫たちにも葉っぱを食べさせてやってもいいと思ったりもする。ただし、このヤサイゾウムシは外来種である。人間の勝手な考え方かもしれないが、駆除した方がいいのだろう。

Wa 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

空を見上げると、渡り鳥が飛んで行った。彼らも暖かな地を求めて、どこかに飛んでゆく。とっくに越冬体制に入っている生物たちを見ながら、改めて冬になったことを思い知らされる。今年もあっと言う間に1年が過ぎていった。もう師走も目前である。しかし他の生物たちと違って、人間たちはあまり越冬準備をしなくなった。世の中は便利になった。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月23日 (金)

冬場の暖色系野菜

有機農家Kさんのところへ農作業の手伝いに出かけた。暦の上では小雪を迎えたし、気圧配置も冬型で、気温も例年よりかなり低目となっている。風も冷たい。しかし晴れ渡った空の下で動けば、太陽光の輻射熱で衣服の中が温まり、熱がこもってくる。心地よい暖かさである。

Dsc04747初めて目にした「赤からし水菜」(写真手前)。その名の通り、葉の先が赤みがかった、深い紫色をしている。どことなく気品すら感じられて、きれいな野菜である。野菜というよりも、観葉植物のような印象もある。

冬場の旬の野菜といえば、ダイコンやハクサイ、カブ、シュンギクなどである。どちらか言えば、緑か白っぽい野菜が多い。いわば寒色系の色彩が中心である。いっぽう赤からし水菜は暖色系である。畑の彩りにアクセントを加えることにもなるし、暖かな感触ももたらしてくれる。

農家に手伝いに出かけると、小売店頭であまり流通していない野菜に出会うことができる。楽しみのひとつである。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年11月 4日 (日)

温暖化による田畑への影響

Dsc04619ちょうど二ヶ月前に稲刈りをした田んぼに行ってみた。田んぼに足を運ぶのは、脱穀のとき以来、およそ一ヶ月半ぶりである。切り株から育った新たイネが、黄色い稲穂が頭を垂れている。稲穂を採って、なかを開いてみると、小さいけれども、ちゃんと米粒が入っている。かじってみると、それなりの歯ごたえがある。ざっと田んぼを見渡してみる。一俵以上のコメは採れるだろうか。

今年の9月は残暑が続き、10月の気温も高かった。そのために古株から育ったイネは、それなりの実りをつけたのだろう。温暖化がこのまま進めば、関東地方でもコメの二期作が可能になるかもしれない。労力は多くかかることになるが、一反当たりの田んぼからの収量を増やせるようになる。もっともコメの需要自体は減退気味なのだが……。

8811月になり、霜の降りる季節となったが、畑の虫たちはまだ元気である。今年はアブラムシが大量に発生し、アブラムシの捕食者であるテントウムシも大量に発生した。いまだにハクサイなどの葉を元気よく食べている。高い気温が続くと、いつまでも虫たちが畑から姿を消してくれない。有機農業はいっそう難しくなってゆくだろうし、農薬を使う農家の人たちの立場はじゅうぶんに理解できる。温暖化が進めば、農薬の消費量は増えてゆく可能性がある。

地球温暖化は、農業に大きな影響を及ぼすと考えられている。いっぽうで水源涵養など多くの役割をはたす農業を振興すべきだという意見は少なくない。環境省のプロジェクトに「2050日本低炭素社会シナリオ」という研究がある。2050年を念頭に置いて、日本国内の温室効果ガス排出量を70%削減することの可能性を検討したもので、今年の2月に結果が公表された。研究結果としては、70%削減の可能性がある、と示されている。このレポートのなかでは、2050年の国内産業の部門別生産額が示されているが、農業は2000年と比較すると、2倍程度にまで成長するとされている。

温暖化が進むなかで、2050年までに農業生産を倍増させるには、どうしたらいいのだろう。1つは、もっと多くのコメを消費する。二期作が可能になれば、田んぼの量を減らしながらも、他の作物への転作も可能になるかもしれない。もう1つは、より有効な害虫対策をどう考案するかである。気温上昇とともに、増えてゆく虫たちにどう対処したらいいのだろうか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月14日 (日)

栗より美味い十三里

Dsc04496今日の収穫物のメインはサツマイモ。秋を代表するする味覚の1つである。痩せた土地でも育ち、ご飯のおかずにもなるし、おやつにもなる。とても便利な野菜である。

焼きイモの行商が広がることによって、「栗より美味い十三里(九里四里うまい十三里)」という売り言葉も生まれてきたそうだ。個人的には、クリよりサツマイモの方が好きだから、この売り言葉には賛成である。サツマイモは皮をむかなくても食べれるが、クリは皮がついたまま食べることはできない。手間がかかるのは、あまり好きでない。

サツマイモは16世紀に日本に伝わってきたそうだ。南米が原産で、沖縄に最初に伝わり、その後で九州にから西日本へ、やがて関東地方でも広がった。江戸時代に、飢饉の際の救荒作物として重用され、天明の大飢饉では多くの人々を救ったそうだ。

いつも思うことがある。一般に外来種は環境に望ましいとされるが、どのように有用植物と区別するのだろうか。サツマイモは外来種であるけれども、多くの人命を救ってきたし、いまでは日本の食卓に欠かすことのできない野菜となっている。トマト、ジャガイモなど、同じように外国からやってきた野菜は他にも多い。いっぽうクリは、もともと日本にあったらしい。在来腫を守るという点では、クリを栽培するほうが好ましい。

外来種と有用植物。この辺りをクリアに整理していただける方、いませんか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月 6日 (土)

改めて思い知る9月の高温

9月は高温が続いた。西日本では9月の平均気温は観測史上最高を記録し、東日本でも史上2番目の暑さだった。しかし「喉元過ぎれば、暑さを忘れる」である。10月に入って、すっかり涼しくなったので、暑かったという記憶がそれほど残っていない。年をとると、1年が過ぎてゆくのが、年々早くなる。

Dsc04398ところが週末ファーマーで畑に行ってみると、暑い夏であったことを改めて思い知らされる。ハクサイ、ダイコン、ホウレンソウ、カブ。軒並みムシに食われている。厳しい残暑が続いて雑草が繁茂し、おまけにテントウムシたちが大量に発生した。彼らはシュンギンクなど、苦味のある作物は好みでないらしく、そっちの方は、それほど大きな被害は受けていない。しかし葉っぱの柔らかいホウレンソウ、カブ、コマツナなどは、食べ放題である。残念であるが、遊び半分で行っている、素人の有機農業の限界と言えるだろう。

直接ないし間接的に聞くところによると、有機農家の人たちは大変なようだ。9月には勢力の強い大型台風がやってきて、強風でなぎ倒された作物も少なくなかったという。台風が過ぎたと思えば、その後は高温が続き、雨も少なかった。秋冬野菜の苗が成長しない割には、多くの害虫が発生した。有機農家の人たちは、それが自然だとして泰然と受け入れているようだが、苦労は推して知るべしだろう。

農家と違って、週末ファーマーの農作業には生活はかかっていない。だから失敗から安心しできる。とはいうものの口惜しさも残る。学びの連続である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月30日 (日)

酒造りの旅「酒米稲刈り」

都市住民が田舎に出向き、地域の人々と交流しながら、また米づくりを体験しながら、収穫した酒米で酒をつくってもらう。酒造りのグループに参加し、福島県の中間山村地を訪ねたのは今年2度目である。1度目は5月に田植え、そして今回は稲刈りである。あいにく冷たい雨に降られたけれども、無事に稲刈りを終了することができた。一部を手刈りで、一部はバインダー刈り。刈り取った後は天日干しに。

Dsc04350福島県の中間山村地の稲刈りを体験して、温暖な関東の平野部との違いを改めて実感することができた。気温が低いために、関東の平野部に育つ稲と比較すると、一株当たりの分けつ量が明らかに少ない。刈った稲を束ねる場合、関東平野部では5株をほどをワラで束ねてゆく。しかし、この辺りでは10株ほどがワラで束ねる適量となる。少し離れた場所から田んぼをみると、まさに黄金の海のように見えるけれども、稲の茎はじつにスリムである。付近での、田んぼ一反辺りの収穫量は4~5俵が相場だという。

たしかに一反辺りの収穫量が多ければ多いほど、よいのだろう。しかし、その土地の自然を生かすという観点に立つならば、無理に量を追うのではなく、相応の収量で満足し、そして質を追求すべきなのだろう。刈り取った米は、脱穀後の検査で一等米と認められれば、お酒の材料となる。地元の人によれば「おそらく大丈夫だ」ということである。ひと安心である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月23日 (日)

天を仰ぐ小さな苗

Dsc04284先月から有機農家の手伝いに行くようになった。あるグループに参加して、週末ファーマーは行っているものの、そっちは遊びとしての農業である。農業に関わるスキルを少しでも上げようとするなら、やはりプロに学ぶべきだと考えた。無理をしないで少しずつ、できる範囲から。

農家の手伝いといっても、僕には大したことができるわけではない。この日に行った作業は、育苗トレーづくりとハクサイの定植である。

平箱に、真っ直ぐな筋状に播種されたブロッコリー。数日前に発芽し、双葉を広げ、競い合うように伸びようとしている。やさしく根から浚って、その一本一本を、小さな四角いボックスが連なった育苗トレーに移植してゆく。ちゃんと根が張ってくれるように、土を指で小さく掘り込んで、ブロッコリーの苗を深くは差し込んでゆく。1枚のトレーに60余りの苗を差し込んだあと、水をたっぷりかけて、防虫ネットのトンネルの下に置く。元気に育ってくれるだろうか。移植された直後に、水をかけられた苗。右を向くもの、うつむくもの、てんでバラバラの方向を向いている。

仕事のスピードは、おそらくプロの農家の半分以下なのだろう。すべての苗を育苗トレーに移植するまでには、約3時間かかった。ほとんど同じ姿勢で座ったままだと、かなり腰にきく。このあと昼休み。昼食後、短い昼寝をすると、体力は回復。

午後はハクサイの定植。雑草の種を死滅させるために敷かれていた、透明なビニールマルチを畝から剥がす。育苗トレーに植えられたハクサイの苗を約60cm間隔で植えてゆく。手で穴を掘り、やや力を入れて押さえつけるように植え、周囲に水が貯まるようにスリバチ状にする。この作業も約3時間。中腰のままでの移動が多い。一夜明けると、足に疲れがたまっているだろう。

夕方、定植しきれなかったハクサイの苗をハウスに戻しに行く。防虫ネットのトンネルを開け、ハクサイの育苗トレーを並べてゆく。午前中に移植したブロッコリーの育苗に、目をやってみる。移植した直後は、てんでバラバラの方向を向いていたのに、すべてが天を仰ぐように双葉を広げている。まだ双葉の小さな苗だけで、内には大きな力を秘めているようだ。すくすくと育って欲しい。正直、元気づけられた。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月16日 (日)

乾燥足らず、化石燃料の助けを借りる

Dsc04195田んぼのなかに立てられたノロシ。ノロシに干されたイネを一束稲とって、モミガラをとる。付属の小さな籾摺り器に入れて、レバーをくるくる回して籾を摺る。籾殻を取り除き、コメを試料皿に入れて、含水率測定器のスイッチを押す。即座に含水率が表示される。17.4%。やや高めの数値である。コメを美味しく食べられる状態は、含水率が15~16%。だという。もう一回、測ってみる。今度は17.1%。三度目の正直で、もう1回トライ。17.0%。

含水率を確認した後で、脱穀作業。田んぼになかに入ったコンバインが轟音を立てて、イナワラと籾殻を分けてゆく。コンバインに積まれた袋のなかに籾殻がたまってゆく。

天日干しをするために、刈り取ったイネを架けたのは2週間前。その間に、大型で強い勢力の台風9号がやってきた。そこで、しばらくイネを畦に退避させ、再びノロシにかけた。次の週にも、洪水警報が発令されるほどの大雨が降った。残念ながら、乾燥がやや不十分。もう少し時間をかけて、天日干しをしたら、いいのだろう。しかし週末ファーマーにとっては、作業できる日程が限られている。次の週末までには、また雨が降るだろうし……。

Dsc04204そこで、脱穀した籾殻を人工乾燥機で乾燥する。本当は天日だけで乾燥できればベストなのだろうけど、なかなか事情が許さない。ありがたく化石燃料のお世話になる。限りある化石燃料に感謝しながら、乾燥機に籾殻を入れてゆく。できるだけ長く使えるように、化石燃料を大切に使いたい。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 9日 (日)

朱夏から白秋へ寄る年波

週末ファーマー。今日は秋野菜の播種を行った。ダイコン、ハクサイ、コマツナなど7種類。畝をたてて、小さな溝を切って、そこに小さな種を蒔いてゆく。台風が去り、空は晴れ、南からの空気が流れ込んでくる。いわば炎天下であり、身体を動かし続けると、どっと汗が流れ、息が上がってくる。もう若くはない。寄る年波に勝つことはできない。

寄る年波をさらに強く実感するのは、畑仕事を終えて、家に帰ってからである。昼食を食べて、冷たいお茶を飲んで、シャワーを浴びる。そこで一服つくと、とたんに睡魔が襲ってくる。全快の窓から、かなり強めの風が入ってくる。昼寝をするには、ちょうどいい風である。一時間足らず、畳に寝そべって、まどろんだ。若い頃には、力仕事をしても、日中に眠くなることなどなかった。身体が昼寝を要求するようになったのは、つい最近のことである。

四季を色にたとえると、青春、朱夏、白秋、玄冬になる。いまの季節がそうであるように、僕自身も朱夏を終え、そろそろ白秋というステージを迎えつつある……ということか。ちなみに、僕の骨密度年齢は20歳代半ばで、体組成年齢は30歳代半ば、脳年齢は実年齢とほど同等らしい(脳が2歳若い)。脳が疲れやすくて、昼寝がしたくなるのかもしれない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 4日 (火)

帰農から起農への時代

いまから10年ほど前に「定年帰農」という言葉が流行語のひとつになった。サラリーマン、公務員、教員、経営者など、もとの職業は多種多様であるが、第一線を退いた後は故郷に帰り、あるいは何らかの縁のある場所に移り住んで、農業にいそしみながら生活を送る。定年を迎えたら、農に帰って行くというスタイルである。

かつて日本でも、農業が産業に中心にあり、農業で生計を立てる人ももっとも多かった。農業が就業の場としてのトップの座を明け渡したのは1950年代後半である。5年ごとに行われる国勢調査のデータによると、1960年の調査で、第2次産業の就業人口割合が32.9%に達し、32.5%の農林水産業を初めて上回った。そして以降、急激に農業人口は減少に向かっていった。1960年代以降は、農業の時代ではなくなったのである。

かつて定年帰農した人たちは1930年代後半に生まれ、そして1940年代、50年代、すなわち農業が中心であった時代を生きた人たちである。農家に生まれた人も多かっただろうし、おそらく少年期、青年期には何らかの形で農業に携わったはずである。だから農業に対する基礎的な知識や技能は身に付いていた。そのために農業に帰って行くこと、すなわち帰農ができたのだろう。

ところが、これからは農業の時代を生きた人たちがどんどん減ってゆき、帰農できる人も減ってゆく。もちろん田んぼや畑を日常的に目にして生活している人は多いけれど、直接的に農業を経験している人は少ない。だとすると、帰農に代わって、むしろ「起農」が重要になっていくだろう。もともとは農業の体験がなかったとしても、ゼロからスタートし、農業を起こしてゆく。起農する人は、起業家ならぬ起農家である。

Dsc01826僕がお世話になっているYさんも、そんな帰農家である。若い頃は世界を放浪し、日本に帰ってからはヒッピーのような生活を送っていた。オーガニックな野菜と出会い、引き売りをした後に自然食品店を営むようになり、その後に有機農業を開始した。初めての農業だったから、失敗の連続だったという。しかし、いまでは立派な有機農家である。

帰農する人は昔ながらの農業に帰って人だとしたら、起農家は社会に革新をもたらす人と言えるかもしれない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月 2日 (日)

命の根

Dsc02572稲刈り。田んぼでイネを育てる農作業のなかで、もっとも労力のかかる作業だと思う。イネを刈って、5~6株をまとめて、ワラで結わえる。そしてノロシを立てて、刈った稲束をかけてゆく。およそ30人が集まって、一反の田んぼを約3時間で作業を終えた。今日は平年より気温がかなり低かった。そのぶん作業も平年よりも楽だったけれども、やはり少なからぬ疲労はある。

稲の語源は、命の根にあるそうだ。夏の終わりにイネを収穫し、コメとして保存し、翌年の夏まで生命の糧として食べつなぐ。人間の生命の根っこを、まさに支えてくれる食べ物である。だから疲労感はあるけれども、稲刈りには充実感もある。遊び半分の有機農業でのコメづくりであるけれども、今年も命の根をつくることができた。イネを天日に干して、そのあと脱穀をして、まもなく美味しい新米にありつける。心地よい疲労感。稲刈りの夜は、ぐっすり眠ることができる。

命の根であるイネ。感謝しながら、お米をいただこう。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007年8月24日 (金)

天然水の床下冷房

京都は盆地であるために風の通り道がなく、夏の暑さは厳しいと言われる。たしかに暑い。けれども涼しい場所もある。例えば京都市北部に位置する貴船や鞍馬山。市街からクルマで30分も走れば(京福電車でも行ける)、ここが京都市内とは思えぬような山里の風景が広がっている。日中であっても、山の中には涼しさがある。とは言っても、山道を歩けば、さすがに汗が出る。

Dsc00714貴船川に架かる川床。夜になると寒いくらいである。京都市街を流れる鴨川に架けられた川床の場合は、水面から、かなり高い位置に川床が架けられている。しかし貴船川の川床は、水面のすぐ上にある。床の下を山から湧き出たばかりの新鮮な水が、勢いよく音をたてて流れてゆく。熱々のスキヤキを食べていても寒いくらいである。身体を温めようと思えば、どんどん食べて、酒を飲むしかない。辛いというか、うれしいというか。

Dsc01861暑いはずなのに、とても寒い思いした経験は他にもある。タイ東北部の農家に宿泊したときのことである。その農家の場合、雨季に降った雨を乾期まで溜めておくための大きな池を掘り、池のなかに住宅が建てられている。日中は厳しい暑さだから、日が落ちると涼しくはなっても、暑さは残っていると思っていた。ところが住まいの中は、夜になると寒いのである。床に隙間があって、床下から冷たい風が吹き込んでくるのである。トレーナーを着るだけでは、ぜんぜん足りなくて、ウィンドブレーカーを着て寒さをしのいだのを覚えている。きっと布団があれば、快適な寝心地だっただろう。

まだまだ厳しい暑さが続きそうである。天然水を利用した床下冷房というアイデアはどうだろうか。ただし、そうなると川の近くに住まいを構えなくてはならない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月16日 (木)

夏の盛り、稲刈り半月前

このところ、ずっと暑い日が続いている。今日の東京の最高気温は37.0℃。埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市では観測史上最高の40.9℃を記録したそうだ。しかし暑い日でも、用事があれば、外へ出かけないといけないし、外で作業をしないといけない人たちもいる。ときどき僕も炎天下で農作業を行うこともあるが、気温が30℃を超えると、やはり作業は楽でない。1時間も炎天下にいれば、頭がボーッとしてくることもある。

Dsc04101そこで、ものは試しと思い、熱中症予防スカーフなるものを買ってみた。一見すると、普通のスカーフであるが、首の後にあたる部分に吸水性の高いスポンジが装着されている。使うときには、スポンジに水を含ませてから首に巻く。さて効果は、どうだったか。ゼロではないと思うのだが、ほとんど涼感は感じられなかった。頭もボーッ。やはり気温が楽々と30℃を超えると、焼け石に水である。

たしかに暑い日は続いている。しかし季節は確実に秋へと進んでいるようだ。あちこちでアブラゼミの亡骸を見かけるようになったし、稲穂も成熟してきた。あと半月ほどで稲刈りである。秋野菜も育ってきた(といっても手入れの行き届かぬ畑では、雑草に紛れている:写真右))。

Dsc04102Dsc04105 
 
 
 
 
 
 
  

 
雑草はまだまだ勢いがある。でも、もう少しの辛抱で夏の盛りは過ぎてゆく。ほっとするような、寂しいような……。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月 8日 (水)

蛍狩り

ほう ほう ほたる 来い
あっちの水は苦いぞ こっちの水は甘いぞ
ほう ほう ほたる 来い

童謡「ほたる来い」。ホタルにとっての甘い水とは清らかで、しかも滋養に富む水なのだろう。1960年代までは身近な場所に、たくさんホタルを目にすることができた。しかし水質汚染や水路のコンクリート化などによって、今ではめっきり少なくなった。夏の風物詩が消えてゆくのは残念なことである。

11千葉県流山市の新川耕地。週末ファーマーとして定期的に通い、有機農業の真似事を行っている。すぐ近くにホタルが生息している。ホタルが生息できる環境保全を行っているNPOがあるためである。僕たちが借りている田んぼの水路はコンクリートのU字溝だが、彼らの借りている田んぼは昔ながらの水路に接続しているので、ホタルが生きてゆける。このNPOに僕は関係していないが、集落としての堀浚え(水路清掃)に参加し、彼らの田んぼの水路を掃除した。ほんのわずかではあるが、ホタルの生息環境に役立っているかもしれない。だから僕たちの田んぼにまでホタルが飛んで来てくれている。

暗闇のなかを飛遊するホタルたち。終わり間際の線香花火のように、はかなげな光であるけれども、見る人を引き込んでゆく。その光は土地の豊かさ、人と自然との共生の姿を示している。東京近郊の自然もまだまだ捨てたものではない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月 4日 (土)

ボックス・スキーム

農薬や化学肥料を使わない有機農業は、安全な農産物を生産し、そして地域環境へ負担をかけない農業である。ただし慣行農法に比べると労力がかかり、農産物が見映えがしない場合がある。そのことを理解したうえで、やや割高な有機農産物を買い支える消費者がいてこそ、健全な農業や地域環境がつくられてゆく。産消提携。生産者と消費者が提携することで、安全な農産物を確保し、農業の健全性を高めてゆこうという考え方である。

この産消提携という考え方はヨーロッパに渡り、ボックス・スキームという直売方式になったそうだ。顧客は一定の金額を払い、箱(ボックス)に入った農産物の配達を受ける。箱の中に何を入れるかは、農家の裁量で決められ、そのときどきの旬の野菜が入れられる。もちろんスーパーマーケットの売り場のように、1年中、何でも揃っているわけではない。しかし大地の力が育んだ、自然の恵みをしっかりと受け止めることができる。

千葉県流山市の自然農園レインボーファミリーを訪れた。平飼いでニワトリを育て、無農薬有機で野菜を栽培している農園である。ほんの少しだけ、お手伝いをさせていただいた。鶏舎には、まったく臭さは感じられなかった。畑にも入れていただいたが、土が非常に柔らかくて気持ちよかった。僕もグループで有機農業の真似事をやっているけれども、まったく比べ物にならない。

Dsc04050この農園では、タマゴとセットになった農産物を週2回、出荷されている。いわばボックス・スキームと言えるだろう。僕も1セット購入した。赤く熟したトマト、しっかりと硬く実が張ったピーマン。ごつごつと力強く実ったキュウリなど、10種類の野菜とタマゴが1パック(10個)。箱に詰めて持ち帰った。箱を開けてみて改めて感じること。野菜たちそれぞれが主張しているなあ。「俺を食べてみろよ」と。美味しかった。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007年7月14日 (土)

不揃いなキュウリと石鹸

Dsc03900今日の収穫物。トマト、エダマメ、キュウリ、ブラックベリー。ブラックベリーは自宅の庭先で傘をさしながら収穫したものだけど、その他は近所の農家のハウスで収穫させていただいた。大型台風が近づいて、外はずっと雨だが、ハウスの中では濡れずに作業が行える。それにトマトの原産地は乾燥地だから、雨を避けた方が美味しいトマトをつくることができるし、収穫の歩留まりも高くなる。たとえば大雨が降れば、トマトがいっきに水分を吸収して、実が割れてしまう。味覚という点でも、外見という点でも商品にならなくなる。

いっぽうキュウリ。おそらく曲がったキュウリでも、真っ直ぐなキュウリでも味は同じだと思う。しかし現在の流通システムでは、曲がったキュウリはやはり商品にならないそうだ。今日いただいた4本のキュウリを、真っ直ぐな順番で並べてみた。左側の2本はもちろん商品になる。しかし左側から3番目、ゆるやかに曲がっただけでも、もう商品にならないそうだ。素人目には、じゅうぶんにキュウリとして通用しそうなものだが、流通の世界では通用しない。厳しいというか、もったいないというか。

キュウリの右側においてあるのが「アダテペの石鹸」。トルコの小さな村で無農薬、自然肥料でオリーブが栽培され、オリーブからのエキストラバージンオイルで石鹸がつくられる。ひとつひとつ手づくりでつくられている。とても品質の高い石鹸で、日本で扱っているのがナイアードという会社である。

ところが残念ながら手づくりであるために、石鹸の重量がわずかに不均一となり、規格外品が出るそうだ。写真に映っているもの規格外品であるが、見た目には何ら問題を感じさせるものではない。しかし諸事情があって出荷できないそうである。そこで現在、ナイアードでは「石鹸プロジェクト」というモニター事業を行っている。教育、福祉、環境などの分野で活動を行っている団体などを対象に、モニターを募っている。アンケートに回答することは必要だが、石鹸を無料提供が受けられる。とてもお勧めの石鹸である。関心のある方は試されてはどうだろうか。

自然は画一的ではなく、ばらつきがある。もともとの品質が高ければ、外見上の多少の相違はまったく問題ないと思う。むしろ画一性を追及することは、別の問題を生み出すこともある。キュウリにしても、手づくり石鹸にしても。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月 8日 (日)

農作業フィットネス

週末になると体重が1キロほど減る。とても単純なことである。ウィークディは仕事に出かけるが、力仕事をほとんどしない。ところが週末になると農作業などの力仕事をする。気温が高かったら大汗もかく。その結果、体重が減る。しかし月曜の夜には、もう体重が回復しているから不思議なものである。

Dsc03844今日の強敵はサラダゴボウ。生食できるゴボウで、普通のゴボウよりも短くて、根の長さは50cmほどである。それでも十分に土深く根を下ろしている。根の長さと同じ深さまで、スコップで畝を掘り下げから、根を倒すように抜き取れば、きれいにサラダゴボウを収穫できる。しかし畑にはスコップがなくて、クワがあるのみ。クワでは畑を深く掘り下げることができない。周囲の土を軽く起こしてから、両手で根の頭を持って、思い切りゴボウを引っ張る。うーんと、しばらく気張り、すっぽん。今日は30本近くのサラダゴボウを抜いた。握力と背筋、大腿部が鍛えられたと思う。

日本は先進国のなかでは食糧自給率が最低水準である。そして肥満者の割合が増え、メタボリックシンドロームの大きな課題になりつつある。だから、できるだけ多くの人が何らかの形で農業に関わるべきだと思う。そうすることが日本という国のフィットネスになると思う。疲れた、もう眠い。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (4)

2007年6月30日 (土)

小さなエディブル・ランドスケープ

Dsc03820_1我が家のフェンス沿いにはブラックベリーが植えてある。小さな赤い実はだんだんと黒くなってきた。その名の通り黒くなってからが食べ頃である。道路を過ぎ行く人が、ときどき足を止めてゆく。2人連れの場合は、ブラックベリーがその人たちの話題になることもある。

「わっ、これ何だろう」
「イチゴの仲間じゃないの」
「どうやって食べるかしらねえ」
「きっとジャムにするのよ」
ところが我が家の駄犬にとっては、その人たちは不審人物に映るらしい。
「ウーッ、ワンワン……」
「きゃっ」
かくしてブラックベリーの前からは、そそくさと人影が去ってゆく。小さなエディブル・ランドスケープ(食用可能な風景)は賑やかな風景でもある。

99_11さて日本の場合、園芸の世界ではイチゴは野菜に分類され、農水省の統計でも野菜に区分されているそうだ。木になるのが果実であって、苗から育てるものは野菜として扱われるそうである。我が家のブラックベリーは木になっているから、れっきとた果実だといえるだろう。
 

 

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月24日 (日)

天候不順

88_6関東地方は6月14日に梅雨入り宣言されたけれども、梅雨というよりも、夏のような天候が続いている。まったく雨が降らないわけではないが、昨年に比べると明らかに雨が少ないと思う。週末ファーマーにとっては、雨が降らなければ作業ができるわけで、ある意味で有り難い。しかし、いっぽうでは気にかかる。梅雨時にしっかり雨が降ることで、盛夏期の用水が確保される。このまま雨が降らなければ、渇水の恐れが出てくるかもしれない。

それにしても田んぼの雑草はよく育っている。雨が少ないから、光合成も盛んなのだろう。ところが雨が降らないから、草取りの作業も行える。これってポジティブ・フィードバックか。地球温暖化が進むと、イネと雑草のどちらにとって有利なのだろうか?

山形県に住む知人から便りが届いた。「仲間のエコファーマーがつくった美味しい佐藤錦(さくらんぼ)を買わないか」という営業も兼ねて。ただし山形県全体としては、佐藤錦は例年にない不作だという。長い暖冬が続き、そして春に気温が上がらなかったことが原因だそうだ。都会に住んでいると、佐藤錦が不作だという情報はほとんど入ってこない。スーパーマーケットのチラシが、佐藤錦が旬であること大きく告げているだけである。もちろん不作であるから、そのことが販売価格に現れているのだろう。

……と、そんなことを書いていたら、梅雨空になって、雨が落ちてきた。何といっても、この時期の旬は雨である。そこそこに雨が降ってほしいものである。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月10日 (日)

カエル、風雲急を告げる

「カエルが鳴くと雨」という古くからの言い伝えがある。カエルは両生類で、皮膚に体毛やウロコがないために体内の水分が蒸発しやすい。湿度が高ければ、体内の水分はじゅうぶんに保たれるので行動は活発になる。いっぽう湿度が低くなると、体を縮ませ体表を小さくすることで蒸発を防ぐ。じっとしている。カエルの声の大きさと、降水確率には関係があるという。

Dsc03706今日の田んぼはそうだった。前に草取りしたときよりも、カエルの鳴き声は大きく聞こえていた。「一時はげしい雨」という天気予報は聞いていたから、先入観もあってカエルの鳴き声が大きく感じたのかもしれない。ただし時間とともにカエルの鳴き声はだんだん大きくなっていく。晴れ間のあった空には、黒い雲が急に広がってきた。

大粒の雨が落ちてきた。あっというまに土砂降りになり、まもなく雷鳴も鳴り響く。温室の避難するものの、台風並みの集中豪雨に、やがて温室の中もどっぷり浸水。1時間以上、温室で雨宿りすることになった。今日のところはテレビの天気予報も、カエルの天気予報も見事的中。カエル「風雲急を告げる」である。

99_10なぜか、この1週間はギフトとしてお酒をたくさんいただいた。今日もらったお酒は鹿児島県の焼酎で「晴耕雨読」という銘柄。これってシンクロにシティか。

 
 
 
 
 
 

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 5日 (火)

新しい村での絶叫

Dsc00013東京都心から電車で約1時間。埼玉県宮代町の「新しい村」。ひと言でいうと観光農園である。地元の農産物を販売する店もあれば、カフェもあって、パン工房もある。ハーブ園、市民農園、江戸時代に地域風土に合わせて開発されたという「ほっつけ水田」も再現されている。雑木林もあれば、ブドウ畑、ブルーべリー畑もある。開放的でなかなか快適な空間である。宮代町は「農あるまちづくり」を町の重要施策の1つとして位置づけていて、この新しい村もその一環として整備された施設である。総面積13ヘクタールの新しい村は、ゆっくりと滞在できるエディブル・レジャーランドである。

Dsc00036レジャーランドといえば、新しい村の隣には東武動物公園がある。そして新しい村から、東武動物公園の木製のジェットコースターがよく見えるし、乗客達の黄色い歓声も聞こえてくる。水田のなかではウシガエルが鳴いている。そして、のどかな風景の先で「キャー」という絶叫。きわめて対称的であるし、現代社会の縮図ともいる空間である。見方によれば未来を予兆する光景といえるかもしれない。アメリカ、フロリダのディズニーランドでは園内にハーブ園などがあって、レストランの食材として利用されているそうだ。

新しい村のすぐ近くには小学校があって、そこの児童たちは新しい村で畑作業を行っているらしい。彼ら彼女たちは畑作業を行いながら、絶叫を聞きながら、どう思っているのだろうか。僕だったら「畑でよかった」と思っている。畑が好きよいうよりも、何せ高いとことが苦手である。歩道橋でも怖いくらいである。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 3日 (日)

荒地のトマト

エディブル・ランドスケープ。食べることのできる景観。我が家では、猫の額の回りのフェンス沿いに食用植物を植えて、食べることのできる生垣づくりを試みている。ちょうどいまブラックベリーの実がほんのりと赤くなり始めている。昨年まではミディサイズの自生トマトをフェンスに這わせていたけれども、今年からはブラックベリーに入れ替えた。

Dsc03668あおりを食ったのは自生トマトである。成長力旺盛なブラックベリーが青々と葉っぱを茂らせているものだから、実を落とした場所から発芽するものの、日射が不十分で育ってゆけない。うじゃうじゃと芽を出していた小さなトマトの苗はいつしか枯れていった。もう自生トマトは終わりになるのかと思っていた。ところが庭の片隅でトマトの苗が育っていた。高さ20センチメートルくらい。勢いよく葉っぱを広げるエンゼルトランペット(朝鮮朝顔)の下で、ひっそりと佇んでいた。おそらくトマトの実が転がっていったのだろう。実が丸いというのは、子孫を残す範囲を広げるという点で、たしかに有利なのだろう。ひとりで合点し、ほくそえむ。

掘り出し物のトマトの苗を育ててみよう。生い茂ったエンゼルトランペットの葉っぱを剪定する。そして支柱を立てようとする。しかし地面の下は石ころばかりで、支柱が入ってゆかない。どう試みても、支柱を安定的に立てることができない。そこで諦め、鉄の杭を打ち、杭に支柱を結わえることにした。

はたして石ばかりの、痩せた土でトマトがちゃんと育つだろうか。数多くの実をつけてくれるだろうか。たしかトマトの原産地はアンデスの山地で、乾燥した荒地だったと聞いている。だとしたら、じゅうぶんに生育できる可能性はある。いずれにしても何事も実験である。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月26日 (土)

初夏の田んぼは爽快

Dsc03639すっかり夏の陽気での週末ファーマー。田んぼの中は小さなオタマジャクシたちがチョロチョロと泳ぎまわっている。田んぼの中は人肌の温かさでありながら、ほどよい冷たさもある。5月初旬に田植えしたばかりだから、それほど雑草も生えていない。この時期の草引きは、さほど苦にならない。水に触れていると、気持ちいい。田んぼには爽快さがある。

いっぽう畑作業。あいかわらず雑草は勢いがある。クワをふるって土寄せをしなければならない作物がある。屈んで草引きをしていると腰が痛くなってくるし、クワを振るえば汗が流れてくる。田んぼと違って、気持ちよさより、シンドイ気分が勝っている。ただし、まだ初夏である。これから、どんどん気温も上がってゆく。梅雨に入れば、湿気も増してくる。農作業もハードになってくる。

しかし畑では収穫もある。今日の収穫は、カブ、間引きニンジン、ソラマメ、グリーンピース、スナックエンドウ、タマネギ。間引きニンジンの葉は柔らかく、天ぷらにすると、とても美味しい。通常、間引きニンジンは小売店では売られていない。畑作業をするからこそ楽しめる味だと思う。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月23日 (水)

六本木の朝市

週末には新聞の折り込みチラシが大量に配達されてくる。おそらく重量では、新聞本体よりもチラシ合計の方が大きく上回っているはずである。紙の無駄づかいだと思う。そんな大量にチラシのなかで、このところ特に違和感を覚えるチラシがある。それは日本を代表する某量販店チェーン、I社のチラシで、毎週のように宮崎県の農産物のセールを大々的にしているのである。東国原知事の写真も大きく掲載して。

I社はCSR(企業の社会的責任)を果たすために環境に配慮し、循環型社会に結びつく経営を行っているそうだ。だとしたら店舗が立地する地域の農産物を中心的に扱うべきではないだろうか。地産地消を推進すべきである。I社がこれまでに特定地域や近隣県の農産物を大きくピーアールしてきたことはなかったと記憶する。それが東京の店舗でいきなり宮崎県セール。おまけに僕の家には、I社の2店舗分のチラシが配られてくる。どちらも宮崎県セールが目玉で、似たような内容である。

念のため付記しておくが、宮崎県の農産物を扱うことを否定しているわけではない。たんに知事人気に便乗した、節操のない売り方だと感じているだけである。国産の農産物の拡販セールを定常的に行っていて、そのなかで宮崎県のコーナーもあったとしたら大きな違和感はないと思う。

Dsc03607話が変わるが、東京、六本木のアークヒルズの広場では毎週水曜日に朝市が行われている。売りに出されているのは茨城県でつくられた農産物である。畑から収穫したばかりの野菜が飾り気なく並べられている。茨城県の農家、アークヒルズに関係する会社のスタッフの人たちが販売に当たっている。東京都心で茨城県の農産物を販売するのは、そんなに違和感はない。どちらも利根川水系の水で生活しているわけだし。

BGMにアップテンポのマーチが放送されるI社の売場とは違って、この朝市にはひっそりとした空気が流れている。お客さんは三々五々。そして販売する人との間で言葉のやりとりがある。お昼どき、このアークヒルズの広場は数多くのビジネスマンやOLたちで賑わっている。しかし朝市は午前11時には閉じられてしまう。じっくりと、まさに顔の見える商売をしようということなのだろうか。朝市が行われるようになって4年目だという。小さくても地道な取り組みはとても大事だと思う。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月20日 (日)

ブラックベリーの家

Dsc03592近所に「バラの家」と呼ばれる家がある。白、赤、黄色、ピンクなど、色とりどりのバラで敷地全体が覆われている。250平米の庭には、およそ90種類、200本のバラが植えられているそうだ。外から人目を引くし、庭の中も見学できるらしい。ちょっとした観光名所になっていて、家の前で写真を撮ったり、庭をのぞきこんでいる人も少なくない。かくいう僕も十年以上前に、一度だけ仕事がらみで取材を申し込んだことがある。

「バラの家」は近所の人たちには評判である。そして多くの人から声をかけられるという。「きれいなバラですね」「頑張ってくださいね」とか。丹念に手入され、見事に咲いたバラは人々のコミュニケーションを引き出してゆく。対話を引き出すカンバーセーション・オープナーと言えるだろう。

Dsc03595さて、我が家の今年の目標のひとつ。大風呂敷を広げると、「ブラックベリーの家」をつくりだすこと。ブラックベリーは成長力が旺盛で、放っておくと、ずんずん枝を伸してゆく。庭の南西の隅にある一株をフェンスに沿わせ、南側は約6メートル、西側は3メートル、枝を這わせてみた。ちょうどいま花が咲き、実を結びつつある。もしばらくしたら実は赤くなり、やがて食べごろの黒色に変わってゆく。思惑通りなら、道路に面したフェンスはブラックベリーに覆われることになる。道行く人の関心をひきつける、カンバーセーション・オープナができるだろうか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年5月13日 (日)

初めてのオカヒジキ

立夏を過ぎ、暦の上では夏になった。実際に汗ばむ陽気となってきた。1週間ぶりでの週末ファーマー。畑は、前回すっかり除草したはずなのに、もう草ぼうぼう。作物より、ずっと勢いよく伸びている。畝によっては、どこに作物があるのかわからない。

11_7初めてのオカヒジキ。播種してから約1ヶ月で芽を出した。葉の形が海草のヒジキに似ていて、陸地に生えることからオカヒジキと呼ばれるのだろう。見慣れない形だから、雑草の方がよほど作物らしく見え、海草のような形のオカヒジキの方が雑草のようにも見えてくる。残念ながら、オカヒジキも雑草に比べると勢いがない。

満潮時には海水に浸ってしまい他の植物が生えない砂地にもオカヒジキは生育する。そのような砂地は競争相手が少ないから、オカヒジキにとっては生存の適地なのだろう。ところが普通の畑は山のように競争相手がいる。ただし厳しい条件のなかを生き抜いてこそ、たくましいオカヒジキに育つかもしれない。人間が雑草を抜いて、手助けをするわけであるけれど。オカヒジキを畑に植えておきながら言うのも何だけど、人間って貪欲だなあ。植物の都合を考えず、原産地以外の場所でも、農作物として植えてゆく。でも、そのおかげで豊かな食卓がつくられてゆく。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月 8日 (火)

都心のタケノコ

Dsc03543東京港区の職場のすぐ目の前には公開空地があって、ケヤキやツバキ、ヤマモミジなどの樹木が植えられている。そのなかにはモウソウチクモも植えられていて、ちょうどゴールデンウィーク中にタケノコが出たらしい。じつは密かに、この公開空地のタケノコを掘ってみようと企んでいた。東京の真ん中で出るタケノコは、どんな味がするのだろう……。ところがゴールデンウィークはずっと休みで、職場に来なかった。そして休み明けに来てみると、タケノコはすでに五メートル近く。もう食べられない。

公開空地をよく観察してみると、たぶんタケノコが出たであろう場所にぽっかりスペースが空いている。おそらく僕のような不届き者がタケノコを持ち去ったのだろう。なにせ多くの人通りがある場所である。今か今かとタイミングを見計らい、連休の谷間にタケノコをゲット。どんな人物が持って行ったのだろう。

緑化とは、都市空間などに木を植えて緑にすることである。かつて緑化といえば、常緑樹が中心で、一年じゅう緑があるような状態だったと思う。しかし近頃では、落葉樹も多く植えられるようになり、一年じゅう緑一色という状態は次第に減ってきた。常緑樹オンリーから落葉樹ミックスへの流れである。そして次の段階として、実用樹ミックスへという流れが出てこないだろうか。例えばタケやウメのように食用にできたり、ナンテンのように薬用にできたりとか。その方が人間と緑の距離をより近くできる。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年4月10日 (火)

『ミミズと土』

一般にミミズは土壌を耕耘し、豊かにしてくれると考えられている。そのことをアカデミックな世界において世界で初めて発表したのはチャールズ・ダーウィン(1809-1882年)である。亡くなる前年の1881年に、『ミミズの行為によって肥沃な土壌がつくられること、そしてミミズの習性の観察(邦題:ミミズと土)』という学術書を出版している。1859年に発表した『種の起源(いわゆる進化論)』が宗教界か大きな反発を受けたように、ミミズの本についても、発表直後は高い評価は得られなかったらしい。新しい創造的なアイデアは、すぐに理解が得られるとは限らない。

ダーウィンはとても丁寧で、根気強く観察を続けたようである。例えば33歳の時に、自宅近くの牧草地に大量の石灰を散布し、29年間待った。そして62歳になってから、石灰を散布した場所に溝を掘ってみた。すると地下18センチのところに、白い一本の線が出てきたのである。つまりミミズは1年で0.6センチずつ、土を耕耘していったのである。強い確信を持っての、非常に気の長い観察である。いまの時代だったら、こんな観察ができるだろうか。土地はすぐに転売されるし、科学者は短期間で社会に役立つ結果を出すよう求められる。

Dsc03379_1とても前置きが長くなったが、久しぶりにミミズコンポスト容器のメンテナンスを行った。我が家で使っているのは木製容器で、上部のフタを開けて生ごみを投入し、底からミミズの糞を掻き出すタイプである。何ヶ月かぶりにミミズの糞を掻き出してみた。たしかにミミズの糞であるけれども、濃い茶色の塊は、まるで土のようである。そして茶色の塊の中には、白い糸のような、小さなミミズの子がたくさんいた。いずれにしても生ごみの痕跡はまったく残っていない。ダーウィン流に言うなら、コンポスト容器は「ミミズの行為によって肥沃な土壌がつくられること」を凝縮する場である。

さてミミズコンポストの木製容器は、使い始めて6年目に入った。雨ざらしで置いているから、あちこち痛み出してきた。伐られた木もいずれ分解されて、土に還るのが自然の成り行きというものだろう。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月 7日 (土)

集落の共同作業

Dsc03353東京から千葉県流山市へ通っての、グループでの週末ファーマー。普段はグループメンバーによる作業だけれども、今日は地元集落の人たちと一緒での作業「掘浚え(ホリサラエ)」。用水路の底に溜まった泥、雑草、ゴミなどを取り除く。用水は集落全体に関わることであるから、農家総出の共同作業である。集まったのは50人ほど。多人数だったから、作業は午前中で終えることができた。

場所によっては、ほぼ泥で覆いつくされた用水路もあった。道路沿いの用水路には、かなりのゴミが捨てられている。何だか悲しくなる。それでもザリガニ、ドジョウ、ヘビ、その他の虫たちはちゃんと生きている。生き物たちはたくましい。今日は薄曇だったから、力仕事をするには、いい気候。軽く、ひと汗かいた。すっきりした気分。僕たちは地元民ではないのだけれども、地元の人たちと同じように、ペットボトルのお茶と菓子パンをもらった。弁当代という名目で、ちょっとした現金も支給された。何だか申し訳ないような、それでいて少し得した気分。

大きな桜の木の下に全員が集合し、区長さんが締めの挨拶。「……ありがとうございました。まだ桜もじゅうぶんに見頃ですし、このあと、ご希望の方は、どうぞ、ご自由に花見をしていって下さい……」。でも誰ひとり残らなかった。その昔は、弁当代を現金で支給したりはせずに、食べ物を持ち寄っていたのだろう。そして桜の木の下で、小さな宴が開かれていたのかもしれない。しかし時代は変わった。世の中は便利になったし、みんな忙しくなった。お金を配った方が早い。でも僕の場合は現金よりも、農作物でもらった方がうれしかったな。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月28日 (水)

犬も生ごみ減らし

我が家では、生ごみは可能な限り自家処理するようにしている。コンポスト容器に放り込むか、ミミズの生ごみ分解器に入れるか。家の中に生ごみがないのは快適だし、肥料も手に入ることになる。一般に、家庭から出されるごみの4割だと言われている(重量ベース)。生ごみを出さない分、税金を安くして欲しいものである。

ミミズの生ごみ分解器には、最初に入れたのはシマミミズだけである。しかし、いまでは色々な生物たちが棲みついている。容器のなかの状態が悪いと、ミズアブなど、あまり好ましくない生物も棲みつくこともあるらしいが、これまでのところ大きな問題は発生していない。コンポスト容器のなかにも、いろいろなムシがいるみたい。いずれにしても多様な生物たちの力があるからこそ、家庭での生ごみ処理が行えている。

ところが生物たちの活動は温度が下がると、落ちてくる。だから冬になると、シマミミズの分解速度は遅くなるし、コンポスト容器もいっぱいになる。しかし今年の冬は、かなりの余裕があった。原因のひとつは暖冬である。温度が高かったため、生物たちの活動はそれほど落ちなかった。

Dsc03277それと、もうひとつの原因。我が家に犬が来たことである。昨秋、保健所から引き取った。軽く火を通せば、野菜クズなども喜んで食べてくれる。ジャガイモやニンジンの皮、僕たちが食べないようなキャベツの外側の葉っぱ。ふと考えてしまう。もしかしたら、口に触るなどの理由で、これまで食べることのできるものを捨ててきたのかもしれない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月18日 (日)

今日の農作業での驚き

グループでの週末ファーマー。有機農家のYさんの指導のもとでの農作業。今日やった仕事は、ジャガイモ(ダンシャク、キタアカリ)の植え付け、ニンジン、カブ、コマツナ、ホウレンソウの播種、ソラマメとエンドウの畝の除草。そしてエンドウの支柱立てとネット張り。

Dsc03269_1ひとつ驚いたこと。最近、シードロープという製品ができたそうだ。生分解性の細いテープのなかに種が入っている。種の間隔は農家のリクエストによって変えることができるそうだ。種を一箇所ずつに撒いていく必要はない。畝に小さな溝を掘って、テープを引っ張り、埋めてゆく。テープは生分解性だから、収穫の頃には消えてなくなる。環境に配慮した農業を行ってゆこうとすれば、仕事は山のようにある。新しい技術によって合理化できる部分があるなら、合理化すればいいと思う。

もうひとつ驚いたこと。Yさんの温室のなかではホウレンソウが60㎝ほどの高さにまで育っていた。これ以上、大きくなると食べられなくなるので、Yさんは「好きなだけ持っていっていいよ」と大盤振る舞い。豪気でいて、豊かなセリフ。いつか僕も、そんなセリフを言ってみたい。60㎝ほどのホウレンソウは、ホウレンソウというよりも熱帯に生えている植物といった様相を帯びていた。大きくて、しっかりしたホウレンソウは健康的で、濃い緑色。しかし見かけによらず柔らかくて、甘かった。早春の柔らかさ。

今日の関東地方は、北西の風は強くて、とても寒かった。東京の最大瞬間風速は10メートルもあったそうだ。農家の皆様、ご苦労様です。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年3月11日 (日)

サプライズお土産

今日は週末ファーマーの予定日。約1時間ほど自転車に乗って、朝から畑に行くつもりだったけど、土砂降りの雨。残念だけど仕方がない。ぽっかり予定が空いたので、久しぶりに自室の整理整頓をした。考えてみれば昨年末以来の自室の片付けである。

Dsc03252懐かしいものが出てきた。ヒツジの人形クリップ。オーストラリアの空港などで、10個程度をまとめて売っている土産品。プラスチック製のヒツジ人形を覆っているのはウールではなく、化学繊維。僕だったら、きっと買わないだろうし、人に贈ろうとは思わない。しかし、このヒツジ人形は引き出しの奥に大切にしまってある。プレゼントしてくれた人物は、僕にとっては特別な人物であったからだ。

ヒツジ人形を僕にくれたのは、パーマカルチャーの創始者であるビル・モリソンである。パーマカルチャーとは、農をベースに持続可能な生活環境をつくるためのデザイン体系で、いまでは世界中に広がっている。ビル・モリソンは1996年に東京にやって来たのだが、彼の足元は裸足にビーチサンダルだった。決して上等なビーチサンダルではなかったと思う。裸足であるのは、足で各地の気候を感じるためだという。本当かどうか知らないけれど。

そこで僕はビル・モリソンにワラジをプレゼントしようと思った。意外だったのだけれども、当時、銀座松屋ではワラジが販売されていた。ワラジを買って東京駅まで彼を見送りに行き、新幹線のなかでワラジを手渡した。とても喜んでくれた。「ちょっと待て」と言いながら、ビルは右手でカバンのなかをガサゴソ探す。そして「イッツ・フォー・ユー」とヒツジ人形をくれたのである。えっ、パーマカルチャーの創始者ともあろう人物が、こんなプレゼントをくれるの、ぜんぜん自然じゃないのに……と思ったけれども、ありがたく受け取った。

人間、完璧すぎると面白くなくなってしまう。矛盾を抱え込んでいる方が面白いのだろう。サプライズなお土産だったからこそ、いまでも鮮明に記憶している。不敵な笑いを浮かべて、ヒツジ人形を差し出してくれた。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には、エコ関連の面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年1月18日 (木)

こちら葛飾区博物館前交流市

Dsc03109葛飾区郷土と天文の博物館。葛飾区のほぼ中央部にあって、その名の通り天文と郷土文化をテーマにした博物館である。そして博物館前では月に1度、地元や近県の農産物などを扱う交流市が開催されている(2月、3月は休みだけど)。葛飾区の博物館前の市だから、「こち亀」ならぬ「こち博」での市だといえるだろう。この日は、ダイコン、キャベツ、ミズナ、コマツナ、ネギなどの他に、小麦粉や花卉などが販売されていた。野菜は新鮮だし、値段も良心的である。

交流市では、もちろん野菜や他の商品も販売するのだけれども、もっとも大きな目的のひとつが農業としての営み、農の文化に対しての理解を深めることになる。だから交流市で買い物をすることもできるが、いっぽうでは販売を手伝うこともできる。僕も交流市に顔を出し、人手が足りなさそうだったら、何か手伝いをしようかと思っていたが、間に合っていたようなので、買い物をだけをして帰ってきた。生まれつき無愛想なので接客には不向き。それに売り手ばかりが多いと、売り場のバランスが悪くなる。

この交流市、大繁盛にまでは至っていないようだ。「こち博」は駅から近くはないし、多くの人通りがあるわけではない。また周辺には、いくつもの大型店があって、大型店と比べると、やはり品揃えは豊富ではない。そう…、商売は簡単ではない。そして商売が簡単でないことを学ぶことも、農業に対する理解を深めることになる。農産物を生産し、そして販売してこそ農業である。つくれば、ほっといても農作物が売れてゆくということはありえない。そのことを実感できる。

さて、買って帰ったキャベツ。地元葛飾産の「葛飾元気野菜」。とても甘くて美味しかった。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月14日 (日)

ミミズの子

Dsc03112_1我が家のネコの額に庭には、ミミズの生ごみ処理機が置いてある(写真左側、右側はコンポスト容器)。植物系の生ごみを手動プロセッサーで細かくし、ミミズ君たちに食べてもらう。ミミズのフンは肥料として利用できるし、ごみ箱に生ごみを保管しておかなくてすむ。一石二鳥である。冬場はともかく、夏場には生ごみ消化速度はとても速い。お勧めである。

さて今日、ミミズ君たちの住処を点検してみた。保温と保湿のために被せてある新聞紙をとりのぞき、上の方にある生ごみを除けて、分解されかけた生ごみの中を探ってみる。すると小さくて白いミミズの子がたくさん生まれていた。長さは約10ミリ足らず、太さは0.2~0.3ミリといったところだろうか。写真の中央部で「く」の字型になっているのがミミズの子で、写真左下に見えるのが成虫になったシマミミズである。成虫になると長さ40~70程度、太さは2~3ミリとなる。田畑にいる太いミミズとは違う種類である。

21_3一般にシマミミズは土温が5℃を下回ると休眠するそうだ。しかし今年は暖冬である。また我が家の庭は南向きだから、ミミズ君たちの暮らす木箱は日中暖められて、夜になっても相応の温度を保っているのかもしれない。おまけに雨も少ないから、木箱が冷えることもない。いずれにしてもミミズ君たちが元気であれば、我が家の生ごみは少なくなるので大助かりである。とはいうものの暖冬を喜んでばかりはいられない……。

さてミミズといえば、かのチャールズ・ダーウィンも研究対象としていた。ミミズがどのように葉っぱを使って穴を防ぐのか。ミミズが土をつくるには、どれくらいの年数がかかるのか。とても丹念に根気強く、地味な観察を重ねている。そのような地味な観察姿勢があったからこそ、進化論というユニークな発想も得られたのだろう。学ぶ材料は身近にもたくさんある。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 2日 (火)

正月二日、宝船

宝船とは、宝物や七福神を乗せた船。ないしは、その様子を描いた絵。「ながきよの とをのねぶりの なみめざめ なみのりぶねの おとよきかな(永き世の遠の眠りのみな目ざめ波乗り船の音のよきかな)」という歌を宝船に書き添え、正月二日の夜に枕の下において寝ると、良い初夢をみることができるという。室町時代から始まった風習らしい。

Dsc03101千葉県柏市の「ららぽーと柏の葉」。2階エントランス前に、野菜でできた宝船「ららぽーと丸」が設置されていた。船体はカブでつくあれ、帆はネギが張られている。舳先にニンジン。ダイコン、白菜、キャベツなどの旬の野菜が積まれている。お正月の三日のお昼頃まで展示され、その後で解体され、先着50名の人たちに「宝分け」されるそうだ。

門松や注連縄など、お正月ならでは装飾物。しかしゴミになるものも多くないし、プラスチックなども使われている。どうせ使う時間は短いのなら、再利用できる材料でつくるのも有意義なことなのだろう。さて今夜、枕の下に入れるために、この写真をプリントアウトしようかな。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年12月30日 (土)

トマトの臨終

Dsc03097我が家の庭先の自生トマト。温室ではなく、露地で生きている。さすがに年末になると、すっかり衰えて枯れてきた。もう死期が近い。しかし、まだ一部の枝先では小さな花を咲かせている。いままでのところ今年は暖冬だったから、この調子だと年を越しても花を咲かしているだろう。ちなみに先週、3個ほど収穫し食べてみた。さすがに冬場のトマトはそう甘くない。気温が低いので、熟さない。

この自生トマト、ほとんど手を入れていない。だから勝手にあちこちに枝を伸ばしてゆく。モチの木を這い上がるように伸びていった枝もあれば、地面を這うように伸びていった枝もある。そして地面を這うように伸びていった枝にとっては、他の草花が風除けになるようで、その枝の先には、まだ元気がまだ残っているようだ。花を咲かしている。

11トマトの生命力は非常に強いと思う。東京でも越年するくらいだから、九州などの南国だと、越年どころか、越冬することも可能だろう。一般にはトマトの旬は夏だと思われている。しかし我が家のトマトは初夏から晩秋までの約半年間が旬。でも、そうなると旬とは言わないか・・・・。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月24日 (日)

注連縄づくり

99_1注連縄づくりを習いに行ってきた。僕の住む葛飾区は、江戸時代から昭和の中頃まで注連縄づくりの産地だったそうだ。当時、この辺りは農村地帯。そして江戸の町にも近かった。年の瀬を迎える頃には、村は注連縄づくりで活況を呈していたのだろう。けれども、いまでは注連縄をつくる職人さんもめっきり減ったそうだ。

ワラをより合わせて一本の縄にしてゆく。ワラをよりながら、その反対方向に組み合わせてゆく。すると相反する方向の力が均衡することで、1本の縄になる。慣れないと難しいけれど、いったんコツをつかめば誰でもできる。1本1本のワラは細くて切れやすいが、縄になると丈夫で力強い。小さなものを組み合わせることで、大きな力をつくる。先人の知恵はやはりすごい。

注連縄は結界をつくることで家や家族を守ってくれる。3種類、約10個の注連縄をつくった。さて10個をどこに飾ろうか。

ところで今日の夕方、大きく転んで、左手のひらの皮がベロンと向けた。いまもズキズキ痛む。注連縄をつくった後でよかった。年明け前でよかった。何事も前向きに考えてゆこう。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年12月21日 (木)

楽しいエディブルガーデン

ついでがあって約一ヶ月ぶりに、ららぽーと柏の葉(千葉県柏市)に立ち寄った。ロハスというコンセプトで作られたショッピングセンターで、屋上農園が設けられている。約80個の正方形のプランターが設置され、いろいろな野菜が育てられている。

Dsc03043ブロッコリーの花が咲いていた。ブロッコリーは育てたことがあるけれども、花の咲く前に頂花蕾を収穫してしまうから、こんなに大きく花開いたブロッコリーを見るのは初めての経験である。花の横には、収穫されて、葉と茎だけになったブロッコリーが残っている(正確には小さなワキ花蕾がついていた)。どちらもブロッコリー。ブロッコリーがどんな植物であるか。ちょっと深く知ることができる。

ニンニクの株の間にはソラマメが植えられていた。おそらく相性がいいのだろう。コンパニオンプランツ。異なる性質を持つ植物が仲間になることによって、病虫害に強くなれる。あるいはニンニクは北風からソラマメを守ってくれるのかもしれない。それぞれが要求する栄養は微妙に違うから、土のなかの栄養を有効に活用することができる。

ららぽーとの屋上農園は農園というより、エディブル・ガーデン(食べれる庭)であり、スタディ・ガーデン(学べる庭)という印象を受ける。農作物を生産することだけを目的とするなら、畑でつくればいい。だって、ららぽーと柏の葉の周囲には多くの農地がある。いっぽう作物を育てる楽しさ、植物の可能性を伝える場所とするならば、多くの人が集まるシッピングセンターでエディブル・ガーデン、スタディ・ガーデンを設ける意義はある。たしかガーデンの語源は、喜びを囲む場所だっだはず。

残念ながら日本の農業は停滞気味にある。停滞から脱するためには、農業のことを、作物を育てることを、その喜びをできるだけ多くの人に知ってもらうことも重要だと思う。オープンして一ヶ月になるが、屋上農園を訪れた人はどんな印象を持ったのだろうか。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2006年12月19日 (火)

冬越し

Dsc03034ダイコンとハクサイ、そしてヤーコンも採りつくした。いま畑に残っているのはわずかばかりのハクサイ、そして11月初旬に播種したエンドウとグリンピース、同じ11月下旬に定植したタマネギのみ。しばらく収穫物はない。それぞれを冬越しさせるために、風よけを立て、フィルムマルチが敷いてある。厳しい冬に向かってゆく野菜達を見ていて、ふと思いついた。

しばらく前までは、人間の方も12月に入ると冬越しの準備にあわただしかった。僕は雪国で育ったのだが、餅つき、漬け物づくり、雪囲いなど、いろんな仕事があって、子供なりの役割も少なくなかった。子供でも、餅つきのときの火の番はできたし、小さな丸い餅をつくったり。しかし世の中、便利になったので、とくに冬越しの準備をする必要性もなくなってきた。

かく言う我が家も多忙にかまけて、少しばかりのタクアンをつくり、その他は標縄(シメナワ)をつくるぐらいである。お正月の餅は、郷里の親がつくって送ってくれる。これは能力の減退であるし、決してよくない傾向なのだろう。また生活の面白さを減らしているのかも・・・・・改めて考えさせられた。来年は、少しでも前進して、自力冬越しのボリュームを増やしてゆこうと思う。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月16日 (土)

行商とライフスタイル

東京都荒川区の町屋駅。都電荒川線(路面電車)、京成電鉄(高架)、東京メトロ千代田線(地下鉄)の3つの線路が集まる駅。再開発が進み、大きなビルも建っているけれども、いまだに下町風情も残っている。午前9時過ぎ、駅前でほんの小さな朝市が開かれていた。いわゆる「行商さん」による朝市。わずかであるが、東京近辺でもまだ行商さんは残っているようだ。

Dsc03020来ていた行商さんは、いずれも70歳代後半と思われる女性たちで、かなり腰も曲がっている。おそらく京成電車に乗って千葉県成田方面から来ているのだろう。特急電車だと町屋まで1時間程。朝いちばんで収穫した野菜をすぐに持って来れる。土のついたネギが売られていたけれども、採れたてのネギの天ぷらは非常に美味しい。採ってから1日置いたネギだと味がぜんぜん違う。

個人的な感覚では、ハクサイは採れたてでも、採ってから多少時間が経っても、さほど味は変わらないように思う。また行商さんが背負って持ってくるのは大きな荷物になり過ぎる。そこで漬物にして持ってくる。行商さんは、作り手の思いを伝えながら商品を手渡し、あるいは得意先の声を反映させながら漬物をつくってゆく。

この他にもモチや煮物など、いろいろなものが売られている。基本的には近所のスーパーと品揃えが大きく違うわけではない。違いがあるとずれば、行商さんたちが広げる商品群には、その土地の暮らしぶりが見えるということである。細々とした、たくさんの種類の商品が並べられている。1品1品の量はさほど多くない。大家族の台所もしくは食卓をそのまま拡大したかのような雑多な商品構成である。手づくりの暖かさや生活感がある。整然とした量販店の専用コーナーとは正反対と言えるだろう。

最近「ライフスタイルセンター」という業態が注目されているという。自然志向などのトレンドに対応しながら、洗練された生活スタイルを提案する商業施設だという。アメリカでは1990年代後半から現れ出し、最近は日本でも出始めてきた。しかし訪れてみると、商品のラインナップのグレード(値段)が高くなっただけという印象を受けてしまう。生活スタイルといったものは見えてこない。

これまでのような行商さんはいずれ消えてゆくだろう。しかし暮らしぶりを具体的に提示できるという点で、行商さんを相応の可能性を持っている。新たな業態として再生できるかもしれない。例えばムービング・ナチュラル・コンビニエンス。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 2日 (土)

十二月の露地トマト

猫の額ほどの我が家の庭には、いまだにトマトの実がなっている。さすがに十二月にもなると元気をなくなって、枯れてはきているが、子孫を残そうと小さい花も咲かしている。紅葉するモミジのすぐそばで緑の実、赤い実をつけている。

Dsc02975植えたトマトではなく、自生してきたトマトである。もともとはエディブルランドスケープ(食べられる景観)をつくろうと考えて、道路に面したフェンスに植えてみた。大雨の後に、いっきに水を含んで割れたトマトの実を庭に放置しておいた。すると翌春、芽を出してくるのである。

大げさにいえば、エディブルランドスケープとしてのトマトは、自己表現のひとつであり、人と人を結ぶメディアになると思う。もの珍しそうに眺めながら通り過ぎゆく人もいる。「まだトマトがなってるんですね」と見知らぬ人から声をかけられることもある。きっと家主は変人だと思われているだろう。

ちなみに、この自生トマトに対してはほとんど世話をしていない。肥料も与えていないし、剪定(芽かき)も皆無に近い。だから伸び放題で、それがトマトの寿命を長くしているのかもしれない。いっきに実を結ぶことないけれども、ほそく長く身をつけている。スパルタ農法と呼ばれる永田農法ばりの厳しい環境で育っていることもあってか、実はかなり甘い。

このトマトももうすぐ生命を終えるだろう。ありがたく実をいただこう。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月 1日 (水)

十一月の露地トマト

我が家のネコの額の庭には自生トマトが生えている。昨年、地面に落ちたトマトの実から発芽し、うじゃうじゃ出ていた苗を1本だけ残した。あとは何の手入れもしていない。施肥すらしていない。にもかかわらずトマトはウメの木の下から樹勢を拡大し、ウメに絡みつくように伸びていく。枝や葉っぱが伸び放題だから、そんなに多くの実はならない(やっぱり剪定は大切)。そのかわりに細く長く花を咲かせ、11月になっても実をつけている。去年は12月中旬頃まで花を咲かせていた。

このトマトは歩道に面したフェンス沿いに枝を伸ばしている。遊びであり、カンバーセーション・オープナー(話のネタ)としてのトマトである。道行く人が面白がってくれたらいいと思っている。実際に、見ず知らずの人に「こんな時期までトマトが実をつけるのですね」と声をかけられることもある。初夏の頃には、同じようにフェンス沿いにキイチゴが実っている。晩秋のトマトほどインパクトはないけれども、やはり珍しがってくれる人はいる。

ちなみに、このトマトはなかなか美味しいと思っている。スパルタ農法とも呼ばれる永田農法では、栄養を必要最小限しか与えず、それによって植物の生命力を引き出すという。厳しさが植物を鍛えることになるそうだ。家主がズボラであるために、我が家のトマトも厳しい環境で生きている。

そういえば、今年初めて有機農法でコメをつくったのだが、その美味しさは格別だったような気がする(自画自賛も)。とくに違いを感じるのは、ご飯が冷たくなったときの味である。有機農法のコメは冷たくなっても味が落ちないのである。厳しさは、質の高い成長の源泉になるのだろう。・・・・・自分自身にも厳しくあらねばならない。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

Dsc01174

| | コメント (0) | トラックバック (4)

2006年10月21日 (土)

23区内の地産地消

葛飾区の東北、水元界隈にはまだ農地が残っていて、何箇所か農産物の直売所も設けられている。すぐ近所なので、僕もときどき買いに行く。今日、買ったのはシシトウとコマツナ、ヤーコン。量販店と比べてほんの少し安いだけだが、採れたてだから新鮮である。しかし直売所は、さほど繁盛している様子はない。ちなみにヤーコンは収穫後しばらく時間を置いた方が味が良くなるというから、新鮮であることには大きな意味はないようだ。

数年前に、葛飾区の農家と消費者が交流するという会合に参加したことがある。交流を要求する消費者に対して、農家はそれほど積極的でないという印象を受けた。いわく「卸市場での認知度を高め、人気のブランドにするには、まとまった量を市場に出荷しなければならない」。たしかにその通りだ。世の中の中心は市場経済である。いわく「区民による援農のようなこと行うことになったら、少ない農地に対して援農業希望者が殺到して、対応できないことが予想される」。そうかもしれない。遊び半分で来る人たちは足手まといになるだけである。

いっぽう直売所で野菜を買い求める消費者も多くはない。やはり量販店に行って、肉や魚など他の食品と一緒に野菜を買う方がずっと便利である。かくして消費者と農家の交流は進んでいないような気がするし、残念ながら農地は宅地に変わってきた。

いまの家に引っ越してきて4年目になる。ちょうど家の前が生産緑地で、おすそ分けをときどきもらえるようになった。千葉県で農業の真似事をしていることを伝えると、「うちの仕事を手伝ってくれればいいのに・・・・」と冗談交じりに言われるようになった。しかし家の前の農地はまったくの市場指向型で、直売はほとんど行っていない。どうやって折り合いをつけてゆこうか・・・・ずっと考えを巡らしている。

人気blogランキングへ  ←参考になった場合にクリックをお願いします。リンク先には面白いブログが多数あります。またコメントも、どうぞお気軽に。

 

Dsc02787

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年9月10日 (日)

稲刈りの日

稲刈りの日

朝食後、自転車に乗って田んぼに向かう。自宅から千葉県流山市まで約12km。江戸川土手のサイクリングロード。

午前9時から稲刈り開始。田んぼは一反、集まったのは25人ほど。有機農法で育ててきたイネは昨年よりは、よく実っている。台風が少なかったからか。コンバインは使わずに、ギザ鎌を持って手で刈り取る。刈り取ったイネは、ノロシ(流山では、こう呼ぶらしい)にかけて天日干し。僕には明確には判別できないが、コメの甘みが増すらしい。天候は薄曇だけれども、汗だくだく。給水500cc。

昼食後は畑作業(畑も一反)。畝をつくって、秋野菜を播種。2種類のダイコン、ハクサイ、シュンギク、ホウレンソウ、カブなど。ラッカセイの畝の除草も行う。日が出てきて炎天下、およそ5名がリタイア。下手をすると、熱中症になりかねない。ネギを収穫し、1家族5本ずつ分配。給水500cc。

さすがに全員疲れ果て、午後3時半に作業を終了。へろへろになって自転車で帰る。自転車のカゴから美味しそうな香りが漂ってくる。少しは元気が戻ってくる。それでも途中でオレンジジュースを買って飲む。

採れたてのネギは天ぷらにすると、とても美味しい。甘くて、柔らかい。夕食後に体重を量ってみると、普段より1kgほど軽かった。農業はたいへんな仕事だけれども、やりがいもあると思う。真似事にしか過ぎないが、少しはわかる。

Banner_02_2 人気blogランキングへ。 参考になった場合、クリックをお願いします。またコメントもお気軽に。

 
Dsc02574

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年5月13日 (土)

うじゃうじゃ自生トマト

昨年、我が家の庭にトマトの苗を1本だけ植えて、後はほとんど放っておいた。肥料もやらず、剪定も極力行わず。6月中旬頃から実をつけ始め、数年振りという寒波がやってきた12月中旬まで新芽を伸ばし、花を咲かせていた。そして年を越した頃には、実をぽとぽとと落としながら、いよいよトマトは生命を全うした。

季節はめぐり春になった。いよいよ春らしくなった4月下旬頃から、トマトのちいさな芽がうじゃうじゃと顔を出してきた。場所によっては、まるでカイワレのように密生している。ホームセンターや花屋さんなどでは4月中旬になれば、大きく育ったトマトの苗が売られているが、植物の自然のサイクルからすれば、ちょうど今頃からが苗が育つ時期なのだろう。

この密生した自生トマトの芽。昨年通り、このまま放っておこうと思ったけれども、やはり間引きした方が賢明だろう。人の手をいれること、すなわち「人工」にすること。「工」という文字の上部の「一」は天を示し、下部の「一」は大地を示し、それを人間がうまく結ぶ方法が「|」である。うじゃうじゃをスッキリさせること。

Dsc00363

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年5月 3日 (水)

早乙女のモチベーション

ゴールデンウィークは田植えのハイシーズンでもある。僕も田植えに行ってきた。田植え機を使わずに、ずっと中腰の姿勢で、手で植えゆく。素人集団の遊びでも、かなり疲れるから、これが仕事だとかなりの重労働である。

しかし重労働を楽しむ知恵が昔はあったそうだ。僕は体験したことはないが、東北地方で農業を営む知人から聞いた話。集落の人が集まって、横一列になって、後に下がりながら苗を植えていく。男性は適度に頑張って早く進み、いっぽう女性はゆっくり進む。すると男性陣は、女性陣の尻を拝むという位置関係になる。

昔は和服の作業着で、裾を捲り上げて水田に入る。すると男性からは、女性の大腿部やその奥が見え隠れする。男性にとっては密かなる楽しみであるし、秋の無礼講に向けて男女の関係をつくるために伏線になったともいう。挑発的な姿勢をとる女性もいたそうだ。農作業に、人間の根源的な欲求を織り込む知恵。すごいと思う。それとも僕がただの助平なのか。
 Dsc02280

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月27日 (月)

食の架け橋大賞

NHK主催の「食の架け橋賞」。食を通じて消費者と生産者を結ぶ取り組みを表彰する賞。第2回目となる今年(平成17年度)の大賞を受賞したのは、山形県長井市のレインボープランである。市街地の家庭から生ごみを回収し、堆肥にして、農地へ投入する。そして農産物は市内の人々の食卓に上る。街ぐるみで地産地消を進める取り組みである。長井市民の皆様、大賞受賞おめでとうございます。

つい先日、NHKホールで授賞式があったのだが、ご招待いただき、応援団の1人として参加してきた。当日は「食の架け橋賞」とともに、「日本農業賞」の表彰も行われた。日本農業のトップとも言うべき中川農林水産大臣も出席していた。

そこで残念だったこと。レインボープランをはじめ9件(大賞と特別賞)の取り組みが表彰されたのだが、ほとんどが市場経済を指向する農業。大きな規模を追求したり、高額の農産物をつくったり。大臣も、日本からの農産物の輸出を拡大すべきだと強く訴えていた。もちろん農業も経済行為だから、市場経済のなかで競争し、勝ち残ってゆくことも大切なことだと思う。しかし市場経済ばかりを指向すると、地域の中の循環を断ち切ってしまう。

表彰式では、レインボープランはやや異質な印象もあったが、こちらこそが本道だと思う。地域の人を健康にし、地域の土を健全にし、人と人との関係も豊かにしてゆく事業である。

rb

| | コメント (0) | トラックバック (0)