2009年9月28日 (月)

間伐、放置

盆地である京都では、少し足を伸ばせばトレッキングができる。自宅から見える大文字山を、鹿ケ谷方面から登ってみた。秋が近づいたといえ、やはりまだ気温が高く、少し歩いただけで、汗が流れてくる。けれども山の空気はすがすがしくて、気持ちいい。爽快である。ただし往復3時間の山登りで、すれ違った人は2人だけ。山の降りた、東山界隈はたくさんの人で混み合っている。行政的な言葉を使うならば、都市付近の山という観光資源が生かしきれていない。

Dsc03527 大文字山のすべてではないが、一部の地域はスギが植林されている。そして小さな苗木であったスギは成長し、混み合ったきた。そこで、わりと最近、間伐されたようだ。間伐された森の中は、太陽の光が入って、じゅうぶんに明るい。それが歩きやすさの一因にもなっている。

しかし、である。しかし間伐された木は、谷に放置されたままとなっている。おそらく30年生ぐらいのスギの木が、枝を払われて、ゴロゴロと転がっているのである。トレッキングのために遊歩道のような道はあるが、材木を運び出す林道はない。だから運び出すことができない。仕方がないとはいえ、もったいないなあ。

この森は将来、どうなるのだろうか。かりに200年ほど立てば、相当な大木に育つはずであり、そうなると、かなりの高値で引き取ってくれる人も出てくるかもしれない。林道をつけるための費用も賄えるようになるかもしれない。

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2009年2月 2日 (月)

湿地でいっぱい

2月2日は「世界湿地の日」である。1971年2月2日、湿地保全を目的としたラムサール条約が締結され、その記念として2月2日が「世界の湿地の日」になったそうだ。

Dsc00257_2生態学の教科書的な書物によれば、湿地や干潟のバイオマス生産性が非常に高く、面積当たりの生産量は熱帯林を上回ると推計されている。しかし見ての通り、湿地には森林生態系のようなバイオマスの蓄積はない。湿地では、光合成によってバイオマスが生産されては、次々と他の生物たちに消費されてゆく。微生物が育ち、土中や水中を行きかう虫が生まれ、それらを魚が食べ、魚は水鳥のエサになる。もちろん水生植物も育ってゆく。食うか食われるか。生命の営みがとても活発な場所である。

湿地は、文字通り湿った土地であるから、水が豊富にある。そして土壌もある。また水に浸かったり、逆に水が引いたりするので、多様な局面が生まれてくる。海水と淡水が混じりあうような汽水域では、様相はさらに多様になる。多様な種類の生物たちに、それぞれに合った生息域が確保されることになる。水に恵まれ、いろいろな生物たちが生きてゆけるから、バイオマス生産性も高くなる。それは湿地の水質浄化能力の高さでもある。

湿地を遠めから見ると穏やかであるが、ミクロなレベルでは賑やかである。湿っていながらも賑やかな場所。大通ではなく、横丁の小さな飲み屋を連想してしまうのは、アルコール好きの性(サガ)。湿地で一杯やりたいなあ……。

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2008年8月 7日 (木)

生物多様性保全に取り組む商店街

東京の北への玄関口である上野駅。先月末から、駅周辺の商店街(上野商店街連合会)で、希少動物の保護をテーマとしたキャンペーンが行われている。上野動物園との共同によるもので、希少動物ピンバッチのプレゼント、絶滅の恐れがある動物保護を目的とした募金などが行われている。日本最大規模の動物園が立地するという場所柄を生かした取り組みである。

8_2温暖化が大きな注目を集めているために、それほど大きな話題になっていないが、地球上の生物多様性は危機的状況にあると言われている。例えば、現時点で確認されている哺乳類は約5000種であるが、そのうちの1000種以上は絶滅の危機にあるそうだ。食物連鎖の上位に位置する哺乳動物うち2割もの種が絶滅の危機にあるということは、生態系そのものが脆弱化していることを意味している。水や空気を浄化してくれ、食料をはじめとする多様な産物を提供してくれるなど、生態系は人間が生存するための基盤である。

生物多様性が危うくなってきた最大の原因は、人間による開発という行為、すなわち経済活動である。したがって生物多様性を保全するには、経済活動のあり方を見直すことが必要になる。行き着くところは、温暖化抑止と一緒である。そして、ちょうど今年度中に環境省では「生物多様性企業活動ガイドライン」を作成するそうだ。企業活動を進めるに際して、何を生態系から得ているか(水、バイオマス資源など)。生態系に大きな影響を与えている分野があるとしたら、どのくらいであるか。そして生物多様性を保全するために、企業として何を行うべきか。おそらくガイドラインの内容は、このようなものになるだろう。

省エネ法では、一定量以上のエネルギーを使う事業所に対して、省エネルギー計画を作成することを義務付けているが、生物多様性の保全についても、やがては何らかの制度が企業に課せられるかもしれない。

こうした視点に立つと、上野駅周辺の商店街の取り組みは時代を先取りしていると評価できる。温暖化防止のための省エネやエコバッグなどのキャンペーンが、ここ最近になって、ようやく世の中に広がってきたように思う。生物多様性の保全のキャンペーンが社会に広がってゆくのも、そう遠くない将来だろう。

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2007年12月23日 (日)

タケ繊維の抗菌ハンカチ

88数日前に知人から小さなギフトをもらった。タケの繊維でつくられたハンカチである。シルクのような柔らかな肌触り。生成りのオフホワイトの色合いは、見た目にも柔らかである。そしてイメージはソフトであるけれど、抗菌性を備えているそうだ。

タケは成長が早く、タコノコとして地面に顔を出してから、3ヶ月ほどで成竹と同じ高さにまで伸びてゆく。その後も枝を伸ばし、およそ5年で成竹となる。バイオマスとしての生産性が非常に高く、持続可能性がとても高い植物資源である。

ただし、よく知られていることであるが、他の樹木と比較すると、タケは含有糖分が非常に多いために、虫に食われやすい欠点を持っている。なにせタケが小さい頃は、タケノコとして食べられるくらいである。そこで建材や工芸品の材料として使うときには、乾留処理などによって虫害対策を施すことが必要になる。だからタケの繊維に抗菌性があるというのは、一見すると矛盾しているように思えてくる。

伐られたタケは虫に食われるけれども、生きたタケは虫害の被害を受けることはない。タケの表皮に抗菌物質が含まれているためである。したがってタケから抗菌性のある繊維をつくるには、糖分を排除しながら、いっぽうでは抗菌成分を取り込むことが重要になる。このハンカチのタケ繊維に抗菌性があるとしたら、そのようなプロセスを経てつくられたものなのだろう。

しかし個人的には、普通の生活のなかでは、多少の菌とは共生すべきだと思っている。菌を排除しすぎると、人間が本来持っているはずの抵抗力を弱くしてしまう。だからタケ繊維の抗菌性を生かすとしたら、一般的なデイリーユーズよりも、外食企業をはじめとする食品関連や医療分野が有望ではないだろうか。ハンカチではなく、例えば厨房用のタオルとか……。もらっておきながら勝手な言い分である。相変わらずの天邪鬼。

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2007年9月20日 (木)

話にならないバイオエタノール

今日、あるセミナーに参加して聞いた話。スピーカーは東京農工大学の堀尾正靭教授。バイオマスを輸送用の燃料に変換して、自動車に利用した場合、最終的にはどのくらいの効率が得られるかという試算。バイオマスは燃料に加工するときに、あるいはエンジンやモーターで動力に変えるときに、エネルギーロスが出る。そのロスを見込むと、何パーセントが実際の移動のために使えるか。話を単純化すると、ざっと以下の結果になるそうだ。

・ガス化を経て水素に改質し、燃料電池自動車 25%
 (ただし燃料電池が高価、水素ステーションも危険)
・ガス化を経て、ガス自動車                11%
・エタノールにして、ガソリン自動車で利用      10%
・ガス化し、大型発電所で発電し、電気自動車  28%
 (ただし電池寿命は課題)

11効率で考えると、バイオエタノールを自動車の燃料として利用することは、まったく合理的でないそうだ。しかし世の中、バイオエタノールで盛り上がっている。もっと冷静になって考えるべきだという。たしかに、その通りである。じゅうぶんな情報がない状況では、人間は前を行く人に追従する傾向があり、それがブームになったりもする。情報が少ないときほど、論理的に思考することが必要になる(ついでに言うと、小型軽量の電気自動車がもっとも効率的になるはず)。

いまや世界最大の自動車メーカーとなったT社の広告。「ハイブリッドカー100万台によるCO2排出抑制効果は、2リットル入りペットボトル9,500億本分……」だという。たとえハイブリッドカーといえども、100万台のものクルマが走れば大量のCO2が排出される。そこに言及せずに、排出抑制効果のみを強調するのは、あまりにも、ご都合主義だと思う。

できるだけクルマを利用せずに便益が得られる方法を、まず考えるべきである。そのうえでバイオエタノールなどの石油代替燃料やハイブリッドカーの活用を考える。それが、まっとうな思考だとは言えないだろうか……。

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2007年4月 6日 (金)

人が肥料になる方法

食うか食われるかの食物連鎖。食べる側も、いずれ他の生物の栄養となることで、循環的な連鎖ができる。ただし多くの国々では、人間は食物連鎖の輪から外れている。日本では亡骸ほとんど火葬される。欧米では土葬されるが、最近はとても耐久性の高い棺が用いられているそうだ。棺のなかの遺体はどうなるのだろうか……。

Dsc00598韓国では伝統的に土葬によって故人を葬ってきた。いまでも郊外に行けば、山麓に多くのお墓を見ることができる。ちょうど農地を見渡せるように山端に、こんもりしたお墓がある。農作業をする人からすると、何となく祖先に見守られているような感覚があるのではないだろうか。お墓が農地より高い位置にあるということは、長期間の物質循環という点でも相応しいと思う。やがては人間の身体が分解されて、少しずつ農地に戻ってゆく。

しかし最近は韓国でも火葬が増え、2005年には初めて50%を超え、土葬を上回ったそうだ。墓地用地が不足する傾向にあり、また核家族化によって儀式祭礼が簡略化されてきた。いわば都市化の進展によって、埋葬のスタイルも合理化されつつある。

日本の場合、一体の火葬にA重油が50~70リットルほど必要らしい。せっかくの栄養分(?)は自然循環に生かされず、地球温暖化さえ進めてしまう。個人的には、死んだ後には他の生物たちの栄養になりたいと考えている。そう思い、探してみたら見つかった。スウェーデンのPROMESSA ORGANICという会社。遺骸をフリーズドドライ処理によって、肥料にしてくれるそうだ。さすが環境先進国スウェーデン。

さて、僕自身はどうしたいか。土葬でもいいのだけれども、朽ちていく自分の身体を想像しするのは気分が良くない(死んだら関係ないのに)。できたらコージェネレーションでつくられた電気でフリーズドドライされ、肥料になって森に撒かれたい。その方がスッキリする。

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2007年3月16日 (金)

高級バイオトイレ

東京の北青山に出かけたついでに、TEPIAプラザ(機械産業記念館)に立ち寄った。日本のハイテクノロジーやものづくりに関する情報を広く発信する施設で、この日は「第19回展示 ちえものづくり展 PartII」という展示がなされていた。展示の一部に「介護用家具調イス式バイオトイレ」があった。

ナラ材でつくられたソファーの座面を上げると、便座があり、処理槽のなかにはオガクズが入っている。オガクズに潜む微生物が糞尿を水と二酸化炭素に分解してくれるそうだ。肘掛け部分のフタを開けると、左側には操作パネルがあり、右側にはトイレットペーパーが入っている。水は不要で、使用済みのオガクズは肥料として活用できるという。

Dsc03258Dsc03257








僕には経験がないのだけれども、要介護者をトイレに連れてゆくのは、とても大変な労力だそうだ。おまけに家族の規模が小さくなっているから、老老介護というケースも少なくない。そこで居室でも用が足せるようにと、この「介護用家具調イス式バイオトイレ」が開発されたそうだ。ほとんど臭いもないという。試しに座ってみたが、座り心地は快適だった。これなら楽チン。ユニバーサルデザインのひとつの形といえるだろう。ただし、このバイオトイレ、かなり値が張りそうである。

個人的にはコロリと逝きたいから、このようなトイレに世話にはなりたくないと思っている。しかし行く末は分からない。僕が知っているだけでも、惚けてしまった五輪メダリストもいれば、弟子のことが分からなくなった太極拳の名手もいる。明日は我が身かもしれない。

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2007年1月22日 (月)

パリダカール / バイオで完走

00_1全国の自治体に先駆けて、バイオディーゼル燃料を導入したのが京都市である。COP3(地球温暖化防止京都会議)が開催された1997年には220台のごみ収集車に、2000年には市バスに導入されてきた(現在約100台)。天ぷらなどを何度も揚げた後の廃棄する食用油を集めて精製し、ディーゼル車の燃料として活用する。もともとの原料が植物であるから、うまく循環の輪をつくれば、温室効果ガスの増加にはならないし、硫黄分などの有害物質も出てこない。いまでこそ全国各地で行われているが、京都はその先駆けである。

先駆けといえば、片山右京さん。2007年パリダカールラリーに、バイオディーゼル燃料で参戦し、1月21日に総合68位で見事ゴールイン。1月6日にポルトガルを出発し、アフリカ大陸に渡り、2週間余りで約9千キロを走破する。これまでの平均完走率は4割弱と言うから、非常に過酷なレースである。チーム右京のレース参戦の目的は、環境やエネルギーに関する問題提起を行うことだったそうだ。バイオディーゼル燃料はもともとが植物であるから、石油に比べると変質しやすい。つまり酸化安定性が低いと言われている。しかし過酷なレースを乗り切った。だから、じゅうぶんに高い品質を備えている。そう言えるのだろう。

ちなみに我が家では廃食油は発生しない。いわゆる揚げ物料理はそれほどつくらないし、調理を工夫すれば、食用油を使い切ることができる。だからバイオディーゼル燃料がもてはやられるのは、やや複雑な気分である。

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2006年12月 4日 (月)

小さなごみ箱

Dsc02988_1 東京世田谷区の桜新町。漫画『サザエさん』の舞台になった街であり、サザエさんをテーマとした街づくりが進められている。原作者である長谷川町子さんが収集した美術品を展示した長谷川美術館がある。そして桜新町駅から美術館へと通じる道路は「サザエさん通り」として整備されている。照明灯、車止め、柱パネルなど、随所でサザエさんをモチーフとしたデザインがなされている。

そして桜新町商店街では『サザエさん』の登場人物がいたるところに登場する。マスオさんが八百屋で店番をしていれば、カツオ君は酒屋で座っている。ネコのタマはお茶屋さんの前を走っていれば、タラちゃんはお寿司屋さんの前を駆けている。サザエさんは家具屋で、お舟母さんはクリーニング屋さんでお手伝い。そして花沢さんは、やはり不動産の看板娘だったりする。いずれも二次元パネルの人物であるけれども。

Dsc02984 ところで桜新町商店街振興組合の事務所には、生ごみ処理機が設置されていいる。近隣住民が生ごみを持ち込み、生ごみを乾燥させたてから、近所の東京農業大学リサイクル研究センターに運んで肥料にする。そして、できた肥料は住民に配布するそうだ。周辺のすべての生ごみを処理、リサイクルすることができないにしても、環境問題へのアナウンス効果になるだろう。生ごみ処理機が1度に処理できる量は20kgだというから、できるだけ多くの人で使おうとすれば、1人ひとりのごみの排出量をできるだけ少なくすることが必要になる。みずからの行動を顧みることにもなるし、周囲への配慮も生む(写真左側、ブルーのサインのドアの向こう側に生ごみ処理機がある)。

『サザエさん』のもともとの舞台は、昭和30年代の郊外の街である。当時は、木製かコンクリート製のごみ箱が街路に設置されていた。それがいつしかポリバケツに代わり、現在では路上にごみ袋を積み上げるという形態が主流になり、街のごみ箱はなくなった。桜新町のように、新たな形で街のごみ箱を復活させることは、ごみを減らすことにも結びつくと思う。昭和30年代の街のごみ箱はそう大きくはなかった。自然や人との結びつきをつくる小さなごみ箱。美しい街の条件のひとつだと思う。

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2006年11月17日 (金)

銀座でペレットストーブ

仕事で出かけたついでに銀座5丁目の「いわて銀河プラザ」に立ち寄ってみた。岩手県の食品や伝統工芸品などを販売し、あわせて観光情報などを提供しているアンテナショップである。銀座の真ん中からは少し離れているが、多くの人でにぎわっていた。小岩井ファームのパンと宮古の煮干しを購入した。それはともかく、ちょっと驚いた。というのは、晴海通りに面するショーウィンドーに南部鉄器やズンダ餅などともにペレットストーブがディスプレイされていたからである。左側がペレット専用ストーブで価格はオープン価格。右側がペレット・薪兼用ストーブで18.9万円。

森から木を伐りだして、建材や家具などにする過程で、かなりの量の端材や製材クズが発生するが、それを小さな固まりに成形したものがペレットという燃料である(ちょうどドッグフードのような感じ)。手頃な大きさ、高い燃焼効率などの点で、薪よりずっと扱いやすい。だからペレットは北欧では広く普及し、ストーブやボイラーの燃料として使われている。

例えばスウェーデンでは木材伐採量の6割弱が薪炭用材として使われているが、日本では5%程度である。つまりスウェーデンでは伐りだした木を無駄なく使っている(灰は肥料になる)。いっぽう日本はこれから・・・・という状況にある。

前日のブログで、自家用車のためのバイオ燃料を促進することには疑問があると書いたけれども、ペレットなどのような森林資源の総合的活用は進めるべきだと思う。森を育て、その木材で家や家具をつくり、長く使えば二酸化炭素を固定化できる。そして使えない部分は燃料として利用する。うまくすればカーボンニュートラルどころか、カーボンマイナスも可能かもしれない。

このような可能性を日本の一等地でプレゼンテーションすることは非常に意義のあることだと思う。すぐには大きな反響はないだろう。しかし長く頑張って欲しい。

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Dsc02922

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2006年11月16日 (木)

クルマ社会とバイオマス

世の中、クルマ社会。しかし地球温暖化を抑止するには、クルマの排気ガス、すなわち二酸化炭素排出量を減らさなければならない。そこで最近、サトウキビなどの植物を原料としたバイオ燃料への関心が高まっている(今朝の日経新聞でも大きな記事が掲載されていた)。バイオ燃料はもともとが植物であり、成長の過程で光合成によって二酸化炭素を吸収するから、適切に栽培すれば、二酸化炭素は増えることはない。カーボンニュートラルな燃料であり、化石燃料に代わる次世代の燃料だと言われている。

さて地球上のバイオマス生産量(植物の成長量)はどのくらいあるのだろうか。そして人間のエネルギー消費量はどの程度あるのだろうか。ざっと計算してみた(資料:ホイタッカー『生態学序説』、IEA『Energy Balances of OECD Countries』)。
・ バイオマス純1次生産量    752ペタ kcal  (ペタ=10の15乗)
・ 世界の1次エネルギー消費量   99ペタ kcal   (2002年)

地球上で生産されるバイオマスをエネルギー換算してみると、世界のエネルギー消費量の8倍弱で、とても大きなポテンシャルがある。ただし、そのすべてをエネルギーとして使えるわけではない。他の生物たち生きてゆくために十分な量を残しておくことが必要であるし、人間だって食糧、繊維(紙や衣服)、建材などを生産しなくてはならない。

バイオ燃料の推進は、バイオマスの生産性そのものを低下させるという側面を持っている。例えば熱帯林を切り開いてトウモロコシ畑をつくったとする。熱帯林の年間のバイオマスの生産量は1ヘクタール当たり20トン強であるけれども(温帯林でも12~13トン)、耕地にした場合はせいぜい7~8トン程度となるだろう。カーボンニュートラルというけれども、森を伐採することで、二酸化炭素の吸収力は大きく低下することになる。

たしかに移動は現代社会では欠かせない行為であるし、自動車を動かすためのバイオ燃料も必要になってくるのだろう。しかし、まず考えるべきは、どうやってクルマ依存社会から脱却するかだと思う。バイオ燃料が普及し過ぎると、地球の生態系は脆弱化してゆくことになる。

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2006年10月28日 (土)

お酒の竹炭ろ過

またまた竹の話。それも、ずいぶん前の話だけど。

最大手の洋酒メーカーS社。S社では入社5年目を向かえた研究職は、1年かけて自分の好きな研究を行えるそうだ。たまたま大学の後輩だったF氏が取り組んだ研究テーマは、ウィスキーを炭で濾過するというものである。F氏は、入手可能な材料をいろいろな温度で炭化して、その炭で原酒を濾過してテイスティングを繰り返した。長い試行錯誤を通じて得た結論が、モウソウチクを700℃で炭化した炭で原酒を濾過すると、ウィスキー特有の強い刺激がまろやかになって、ほんのり甘みの残る、ということである。「どうしてそうなるのか。それはわからないけど、結果そうなった」とF氏は言う。ちなみに研究という仕事柄、一日中お酒を飲んでいることも少なくないという。

この竹炭濾過製法によって大ヒット商品となったのが「」というウィスキーである。ソフトで甘みのある味わい。それまでウィスキーというと、食後にバーなどで飲むとイメージが強く、食事とともに飲むというイメージは薄かった。そこで「膳」は、和食に合うというコンセプトで開発され、見事に新たなニーズを掘り起こした。たしか発売されてから3ケ月ほどで、1年間の販売計画量に達したそうだ。後にF氏に会って「あれだけの大ヒットだったらボーナスもたくさんもらったでしょ?」と訊いたら、帰ってきたのは見事なオヤジギャグ。「いやゼンゼンです」。

一般には炭は高い温度で焼いたもの、例えば1000度以上で焼いた炭の方が、吸着能などの機能はずっとが高いから、質が高い炭だとされる。しかし吸着能が高い炭でウィスキーを濾過すると、旨みも濾しとられてしまって、味気なくなってしまうという。いい塩梅。ぞれぞれの用途での最適な条件設定は単純ではないようだ。

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2006年10月25日 (水)

花粉症を治してくれた竹炭ザブトン

7~8年ほど前から、ちょっとした竹炭ブームである。水や空気を浄化したり、美味しくしてくれる。遠赤外線効果があるし、マイナスイオン効果もある。あるいは気やエネルギーを調整してくれる。真偽のほどはともかく、いろんな効能があると言われている。しかし、なかには怪しげなものもあるし、粗悪品があるのも事実である。

数年前の話であるが、いきなり花粉症になってしまった。花粉症なんて、現代文明にどっぷり浸かった輩が患うものだと、自分には無関係。そうタカをくくっていたから、さすがに落ち込んだ。そして3年ほど花粉症に苦しんだ。しかし4年目には、なぜか花粉症は発症しなかったし、その後もまったく花粉症の症状はなくなった。どうやら完治したようである。

特別なクスリを飲んだわけでもないし、医者に診てもらってもいない。それまで通りの生活を送ってきた。ただひとつの変化といえば、竹炭ザブトンを使うようになったことぐらいである。それしか思いつかない。ザブトンの中には1kg強の竹炭が入れられている。マダケを1200度の高温で炭にしたもので、知人がプレゼントしてくれた。

また別の知人はモウソウチクを炭にして、それをジュピロ磐田に納め始めた。控室に置いたり、怪我をした部分に当てて使うそうだ。偶然の一致かもしれないが、ジュピロが強くなり始めた時期と、竹炭を使っうようになった時期は一致している。

なぜそうなったのかについて、明確な根拠を示すことはできない。ただし、いずれも事実である。明確が根拠がないまま尾ひれがついていって、怪しい話になる。しかし怪しい話の中には何か新しい価値もある。見極めるのは難しいけれど。

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2005年9月11日 (日)

エコロジー:生物多様性の重視

生態系には、再利用やリサイクルといった仕組みもないが、ごみとして捨てられるものはなく、安定的な状態が保たれている。多様な生物が相互的な関係を結び、彼らのつくり出したものを無駄なく利用しているからである。だから多様な生物種が生息する空間の方がバイオマス生産性は高い。

例えば主な生態系の1ヘクタール当たりの年間の光合成量(水分除く)を比較すると以下のようになる(ホイタッカー『生態学序説』)。

熱帯雨林 21.9トン
温帯落葉林 12.1トン
北方森林   8.0トン
耕地     6.5トン
湖沼・湿地  30.0トン

エコビレッジでは、まず自給を考える。したがって単一の植物ではなく、生活のニーズに合わせ多種多様な植物が栽培されることになる。普通の畑と違い、雑然とした空間に見える。ただし生態系の生産性、健全さが高まってゆく。

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