菜花に感じる微妙な季節の移ろい

Dsc03235埼玉県や東京都西部の特産「のらぼう菜」。ほとんどのアブラナ科の野菜は、他種と交配するので、種を採ることは難しい。しかし、のらぼう菜は他種と交配しない。落し種で簡単に育ってゆく。そして菜花の収穫期も長く、3月中旬から5月中旬にまで及ぶ。とても便利な野菜である。このとこと毎日のように、のらぼう菜の菜花を食べている。

オーガニックで育てた菜花。同じ菜花であるけれど、微妙な季節の違いを感じることができる。3月中旬の収穫し始めの頃は、菜花に虫はほとんどついていなかった。ところが暖かくなり、桜の季節を過ぎる頃には、小さなコバエがついてきた(洗えば問題ない)。そして、さらに気温が上昇し、晩春を迎えると、逆に虫がつかなくなっている。

虫がいなくなったのではなく、おそらく他の植物へと移っていったのだろう。気温の上昇とともに、付近の畑でも、いろいろな作物が芽を出したり、苗が植えられたりしている。虫たちにとっては、そちらの方が美味しいのだろう。単一の作物を大量に植えるモノカルチャーではなく、やはり多様な作物を育てる方がよい。

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オーガニック農園の引継ぎ

まだ正式に決まったわけではないが、単身でしばらく東京を離れることになりそうだ。おそらく夏頃までには、家族を残して、新たな職場に向かうことになる。慣れない環境で生活することになるが、どうにかなるだろう。何事もプラス志向で対処することが肝心である。

しかし困ったこともある。自宅近くで借りている2ヶ所のオーガニック農園をどうするか。

1ヶ所は自宅から徒歩2分の区民農園で、約5坪。こちらの方は、夏までに、できるだけ手間かからない作付け状態をつくりだし、家族に任せるようと思っている。例えばニラやスイスチャードなど、放っておいても成長し、収穫できる作物を植えようと思っている。

あるいはミディサイズのトマトを植えておく。一般にはトマトは芽かき(剪定)が必要だといわれているが、芽かきをせず、枝を伸ばしたままにしていてもトマトは実をつける。ミディサイズがミニトマトのサイズになるけれども、逆に糖度が上がったりもする。うまくすれば露地栽培であっても、11月下旬まで甘いトマトを食べることができる。細ぉーく、長く、である。

問題はもう1ヶ所の100坪の畑。こちらの方は自宅から徒歩7~8分。周囲への配慮から、雑草をはびこらせないという条件で借りている。地主さんに返すという選択肢もあるわけだが、せっかくオーガニックで取り組んできたので、後継者を確保しようと思っている。1人については、おおよその目星はついている。

それでも100坪は狭いようで、素人にとって手に余る広さである。1人でオーガニックな菜園づくり行うことは決して楽ではない。誰かいないかなあ……と、信頼できそうな人を探索中である。

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それぞれの土づくり

Dsc03176啓蟄を過ぎて、野外では小さなハエも舞うようになった。あと1週間あまりでサクラも開花するという。いよいよ春。野良仕事も忙しくなる。

僕の住む葛飾区の東北部。すっかり宅地化されてしまったけれども、いまでも100軒足らずの農家がある。ただし多くは兼業農家である。春の嵐のような昨日とはうって変わり、今日は雲ひとつない晴天だったので、多くの人が畑に出ていた。春夏野菜に向けての準備。背中にタンクを背負い、噴霧器で畑を消毒している人が多かった。

昨春から借りている100坪の土地は、以前は慣行農法で栽培され、その後しばらく放棄されていた。地力が十分でない。有機栽培の真似事をして、いろいろ作物を育ててみて、素人ながら、それがわかった。そこで昨秋から枯葉を集めて腐葉土をつくっている。いっきに畑に鋤き込むのは骨が折れるので、少しずつ鋤き込んでゆく。

枯葉を集めたときには、ミミズを集めたつもりはない。しかし腐葉土になりかけた葉っぱにはミミズがいたりする。どこからミミズがやってくるのだろうか。

有機農法と名乗るには、3年間の無農薬・無化学肥料を経ないといけない。あと2年である。

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en農

自宅近所の約100坪の畑で、有機農業の真似事をしているけれど、ときどきプロの有機農家のもとを訪れる。楽しみながら学ぶためである。その有機農家では、定期的に「en農」の日を設けている。生産者と消費者が互いに支えあう援農であり、人の輪を広げる縁農であり、農作業をエンジョイ(楽しむ)するエン農である。en農に参加してきた。

Dsc03116この日の主な作業は、ビニールハウスの中での踏み込み温床づくり。四角く囲った枠に、落ち葉と米糠、そして鶏糞を入れ、混ぜながら水をかけながら踏み込んでゆく。数回に分け、踏み込んだ層を重ねてゆく。外は肌を刺すような厳しい寒さであるが、資材を運び、足踏みを繰り返していると、身体がぽかぽかと温まってくる。

数日すると、踏み込み温床は、文字通り温かな床になる。米糠や鶏糞を混ぜ込んだ落ち葉が発酵しはじめ温度が上がってくる。温床の内部では、ゆうに50℃を超えることもあるそうだ。この発酵熱を利用して、農作物の苗が育てられる。種を撒いた育苗トレーを、温床の上に置く。発芽しやすい条件が整えられる。

en農に集まってくる人たちは、穏やかな人たちが多いと思う。穏やかに自然の熱を生み出す温床のようである。

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循環型生活

この春から近所で約100坪の畑を借りて、有機農業の真似事をしている。ただし以前は慣行農法で作物がつくられ、その後しばらく耕作は放棄されていた。そのため決して土地は豊かではない。プロでないので、100坪もあれば、十分な収穫物はあったわけであるが、やはり期待した水準には及ばなかった。

Dsc02998そろそろ農閑期となるので、来春以降に向けての準備をする。畑の南西角にコンポストボックスを設置した。といっても、たいそうなものではなく、4枚のコンクリートパネルを組み合わせただけの簡単なものである。それまでも畑の隅に、収穫物の残渣や落ち葉などを適当に積み上げていたが、発酵を促そうと四角いボックスに投入することとした。

コンポストボックスのコンクリートパネルは、新たに購入したものではなく、ある工事現場で余った資材である。もったいない精神での資源の有効活用であり、新たに購入せずにすんだから、リデュース(削減)にはなったはずである。コンポストボックスに収穫物の残渣、自宅で出た生ごみを投入し、できた堆肥を畑に入れると、小さな循環ができることになる。循環型生活。

97イギリスの首相だったマーガレット・サッチャーは、かつて「社会というものはありません。あるのは個人と家庭だけです」という言葉を発した。政府に頼らず、個人ひとりひとりが自律すべきという文脈での発言であり、その内容の100%に同意できるわけではないが、傾聴に値する部分もある。個人の範囲できることは、社会に頼らず、個人が取り組むべき。循環型社会に向かうべきだと言われているが、その基礎には、ひとりひとりの循環型生活があるべきだと思う。いろいろな知恵や工夫はある。

ヤーコンの収穫適期を過ぎたけれども、何株かは放置したままである。可食部(イモのような根)は、しばらく土中に放っておいても、とくに問題はない。すっかり葉は枯れ、茎も茶色くなってきたが、つぼみをつけ、タンポポのような黄色い花を咲かせた。ヤーコンはキク科の植物であることを、改めて思い知らされる。枯れた茎や葉を刈りとって、コンポストボックスのなかに入れてもいいのだが、もう少し花を楽しもうと思う。先を急がない循環型生活。

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和服のような加賀南瓜(カボチャ)

収穫の秋である。畑では、まだ夏野菜は獲れるけれども、そろそろ秋野菜も収穫できるようになってきた。1年のうちで、もっとも多彩な野菜が収穫できるのが、いまの時期かもしれない。加賀南瓜も収穫できるようになった。重さは約2キロ。

加賀南瓜は、その名が示すように和カボチャある。横に広がったヒョウタンのような格好をしている。表面に凹凸あり、実は硬く、包丁が入りにくい。肉厚であるけれども、果肉の色は薄く、緑がかった淡い黄色である。色の濃い西洋カボチャとは、対照的である。そして果肉の色が淡いだけに、味もとても淡白で、ほのかな甘みがあるだけである。食感もあっさりしていて、粘りがない。喉がふさがるようなことはない。

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甘い西洋カボチャを食べなれた人にとっては、加賀南瓜は物足りなく感じるかもしれない。みずからを決して強く主張するようなカボチャではない。料理の仕方よって、いろいろな味わいを出すような南瓜だと思う。

加賀・金沢というと、古都であり、伝統工芸の街であり、和服というイメージがある。洋服とは違い、和服そのものは特定の形を持っていない。帯ひとつで、その人が着こなすのが和服である。加賀南瓜と通じる部分があるような気がする。

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反収7俵

刈りとったイネを1週間、天日で干して脱穀をする。脱穀の後は籾摺りをして玄米にする。一反の田んぼから収穫できた玄米は7俵を少し上回った。関東地方の平均的な反収は9俵弱である。だから素人による有機農業での米作り収穫量としては、とりあえず及第点と言えるだろう。プロの8割近くの収穫量があったわけだから。

Dsc02750それより大きな問題は、美味しい米がとれたか、どうかである。今年の8月後半は天候不順で、とても雨が多く、日照時間が短かった。そのわりには気温が高かった。米が糖熟する時期に、もっとも好ましくない条件だそうだ。地球温暖化が進めば、今年のような気候が続くことになる。美味しい米の値段は、さらに高くなるかもしれない。

さあ、自分たちでつくった米の味は、どうだろう? ただし、すでに田舎から送られてきた新米があって、そちらの方を、先に食べなくてはならない。

伝え聞いた話である。米どころの地方のJAにも、このところ問い合わせが相次いでいるそうだ。問い合わせの内容は、汚染米が流通していないか、どうかである。何か問題が起こり、心配になって問い合わせる。しっかりした信頼関係がある状態で、米が流通しているわけではないようだ。米農家にとってはチャンスと言えないだろうか。いわゆる顔の見える信頼関係をつくれば、販路は安定する。消費者は信頼関係を求めているのではないだろうか。

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天候不順と稲刈り

グループで、昔ながら方法で米作りを行っている。稲刈りは手刈りで行い、天日で乾燥させる。米作りのなかでも、もっとも重労働となるのは稲刈りであるが、とくに今年はきつかった。稲刈りを終えて、自宅に帰ってきたときには疲労困憊。今夜はぐっすり眠れそうである。

Dsc027258月から稲の糖熟が進み、稲穂が頭を垂れてきた。ところが8月後半は記録的な大雨で、稲の一部が倒れてきた。9月に入ってからも、雷雨を伴った激しい夕立が多く、さらに稲が倒れてくる。いっぽう田んぼから水を書き出そうとはしているものの、大雨が続き、ずっと田んぼは、ぬかるんだままである。週末ファーマーであるため、かりに稲刈りを延期すると1週間先になる。晴天の日が続き、田んぼが乾いてくれればいいものの、また大雨が降ると、さらに稲は倒されるかもしれない。

通常は、運動靴でも稲刈りを行えるくらいに、田んぼを乾かす。しかし粘土のように田んぼでは、足をとられてしまう。思うように移動することができない。おまけに「曇り」だという天気予報は外れて、日中は炎天下。いくら水分補給をしても、汗がしたたってくる。気が遠くなりそうになる。熱中症のニ歩ほど手前である。

地球規模での気候変動は、農作物の生育に影響を及ぼすといわれているが、農作業にも影響が出てくる。人が難渋するくらいだから、コンバインなどの機械も難渋する。

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混植、改めて思う夏の天候不順

オーストラリア発パーマカルチャーというか、京都大学の西村和雄先生が提唱された「ぐうたら農法」というか、できるだけ手間のかからない菜園づくりを試みている。週末ファーマーの場合は、生活がかかっているわけでないので遊びながら、少しは考えながら小農作物をつくっている。当然のことながらモノカルチャーではなく、いろいろな種類の作物を育てている。しかも混ぜこぜの混植で。

Dsc02705カボチャ、白ゴーヤ、スイカ、ナスをほぼ同じ場所に植えた。カボチャと白ゴーヤは地面を這うようにして、ツルを延ばしてゆく。カボチャも白ゴーヤも、支柱を立て、ネットを張り、ツルを上へと延ばすのも手なのだが、面倒くさいので支柱は立てない。ナスはカボチャと白ゴーヤのツルに埋もれながらも、枝を天に向かって伸ばしてゆく。4つの種類の作物が絡まるように育っている。ただし単独で育てたときに比べると、それぞれの作物はそれほど大きく育っていない。雑然とした畑である。

それにしても今年の夏の天候は異常だったと改めて思う。関東地方は梅雨が明けてから、8月中旬までほとんど雨が降らなかった。ところが、お盆を過ぎてからは、毎日のように大雨の連続。今日も畑に行って農作業を始めようと思った矢先から、バケツをひっくり返したような大雨。気温が高い夏だから、多少の雨なら平気だけど、とても強い雨脚に、引き返さざるを得ない(この2枚の写真を撮った直後に、雨が落ちてきた)。

Dsc02704この夏、混植して良かったこともあれば、裏目に出たこともある。良かったことは、8月前半までの雨に降らなかった時期に、カボチャは白ゴーヤなどのツルと葉がグランドカバーになってくれ、畑の乾燥を防いでくれた。おかげで、とても美味しい白ナス(埼玉青大丸ナス)ができた。繊維がしっかりして、煮崩れせず、それでいて柔らかい。紺色のナスと違って、煮物にしても色が出ない。自画自賛しながら、何人にもお裾分けをした。

裏目に出たことは、白ゴーヤの支柱を立てなかったことである。白ゴーヤは苦味が少なく、サラダなどとして生食できる。支柱を立てなくても、地面の上で実を太らせる。ところが雨が多かったために、どこからかナメクジがやってきた。人間が生で食べるくらいだから、ナメクジにとっても美味しいのだろう。ちょうど採り頃の白ゴーヤをかなり食べられた。もちろんナメクジに食べられた部分を取り除けば、人間が食べることができるが、さすがに人にあげるわけにはいかない。

ほとんど雨が降らなかったり、逆に大雨が続いたり。おそらく地球温暖化の影響もあるのだろう。とりあえず明日、雨は上がってほしい。

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土はとても微妙

今春から自宅近所で借りている100坪の畑。有機農業の真似事をしている。そこそこの収穫物は得られているけれど、期待通りに作物が育っているわけではない。しかし、それは予想の範囲内でもある。何事も期待通りに運ぶとは限らない。

一般に、作物を植えるときは、畑に畝を立てる。水はけを良くし、また畝が立っていれば、太陽の光が当たる面積も大きくなる。作物の根が温まる。作物が生育しやすくなる。ところが、必ずしもそうでない場合もある。

畝を立てて、青シソの種を撒いた。鎮圧(種を被せた土を軽く叩く)が不十分だったのか、一部の種は雨に流されて、畝から落ちて、畝より低い部分で発芽した。せっかく発芽しなのだから、そのまま育ててみようと放っておいた。畝で発芽した青シソも、畝から落ちた青シソも、ほぼ同じような速度で成長していった。
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しかし見た目は、はっきりと違う。畝から落ちて、低い場所で育った青シソの方が葉っぱの色が濃いのである(右側)。条件不利地と思われる場所の青シソの方が元気に見える。その理由は、土の性質にある。この畑の土は水はけが良過ぎる、というか、水持ちが悪いのである。低い方に水が流れてゆく。水と一緒に土中の栄養も流れてゆく。畝の高さは10cmほどである。わずか10cmであっても、明らかな違いが出る。

水はけが良すぎるということは、借りた時点では分からなかった。試行錯誤を通じて、この場所のことが少しずつ分かってくる。

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