対照的なお金の集め方
師走となった。毎年恒例の光景が現れてくる。そのひとつが東京銀座の数寄屋橋交差点で、妙な対照をなしている。
東南の角にはソニービルがあり、敷地一角のイベントスペースには毎年「愛の泉」というモニュメントが設置される。小さな池には水が流れ、その前に募金箱が置かれ、ユニセフや赤十字社への寄付金が集められている。募金箱の横に置いてある専用コインを泉に投げ込むと、イルミネーションが点滅し、音が出る仕掛けとなっている。なおイベントスペースで使われる電力は、グリーン電力でまかなわれている。
ソニービルのちょうど反対側、数寄屋橋交差点の北西の角には西銀座デパートがあり、宝くじ売り場がある。日本で、もっとも多くの1等当選者を出す売り場だという。冬空の下、200メートル余りの人の列ができ、人を裁く警備員も出ている。たくさんの人が宝くじを求めて来るわけだから、他の売り場よりも多くの宝くじが売れ、結果的には、当選者数も多くなる。どこで買っても当選確率は同じだと思うけれども、縁起を担ぐ人が多いのだろう。
愛の泉に寄付されたお金も、宝くじの収益金も、いずれも公共的な分野で使われる。しかし、いっぽうは人影まばらで、いっぽうは歩道の半分をふさぐほどの混雑状態。やはり大きなお金は人々をひきつける。僕は少数派である。愛の泉で小銭を募金し、長蛇の列は眺めただけ。
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