サービスを限定してみよう
このところ京都市や埼玉県などが、温室効果ガス排出量を削減するという理由から、コンビニエンスストアの深夜営業(23時~翌7時)の自粛を求めるという方針を打ち出してきた。神奈川県など、他の自治体も追随しそうであり、鴨下環境大臣も「深夜営業自粛を歓迎する」というコメントを発表した。
旗色が悪くなったコンビニエンスストア業界であるが、今日6月20日の午後に、日本フランチャイズチェーン協会から、24時間営業についての考え方を発表した。もちろん深夜営業自粛には反対という立場である。理由は、社会のニーズに対応したビジネスモデルを開発して雇用を生み出していること、いつでも店を開けて地域の安心拠点として機能していること(女性や子供の駆け込みへの対応、災害時の物資の提供)、かりに23時~7時の営業を自粛しても温室効果ガスの削減量は4%という軽微のレベルにとどまること、などである。
僕はコンビニエンスストアでめった買い物はしないし、もちろん深夜に出かけることはない。だからコンビニエンスストに深夜営業の自粛を求めるのは、基本的には賛成である。しかし自治体や政府のことの進め方にも問題があるように思えてしまう。というのは、23時以降の深夜営業をしているのは、コンビニエンスストアだけではないからである。
ファーストフードや居酒屋などの外食チェーン、カラオケや風俗店。深夜に働いているサラリーマンだっているはずである。にもかかわらず、コンビニエンスストアだけに深夜営業の自粛を求めるのはフェアではない。深夜営業が問題であるとするなら、すべての業種業態に対して同じ姿勢で臨むべきである。ライフスタイルや流通サービス業の望ましい姿を提示したうえで、自粛をうながすべきである。そうでなければ、役所の人たちは23時以降、外で飲食すべきではない。
話は変わるが、4年前にハワイのカラニというエコリゾートを訪れたことがある。創設者はゲイであり、やってくるゲストにも、そういった人たちが少なくないが(僕の部屋の階上からはピロートークが聞こえてきた)、誰もが楽しめる開放的な場所である。彼らは世間一般の常識から外れているともいえるし、自由であるともいえる。
このカラニの特徴がサービスを限定していることである。部屋にある主なものは、ベッドとテーブル、チェストぐらいで、テレビや電話はない。携帯電話もつながらない。ベジタリアン料理の食事時間も限られている(ホラ笛で告知され、ダイニングに集まる)。売店はあるけれども、品揃えは多くないし、オープンの時間も限られている。アルコールも売られていない(心配したけど、意外にもアルコールなしで、まったく大丈夫だった)。
きっとサービスは少なくても、ちゃんと暮らせるのである。サービスがなければ、人は工夫をするし、創造的にもなる。コンビニエンスストアの深夜営業の自粛といわず、午後8時頃での、すべての流通サービス業での営業自粛。それくらいの社会実験をやってみたら、どうだろうか。すごく大きな話題を呼ぶはずである。天邪鬼な僕としては、100万人のキャンドルナイトなんて、ぜんぜん生温いと思うのである。
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コメント
あゆさん、こんにちわ。あくまでも個人の見方ですが、「100万人のキャンドルライト」とか「打ち水大作戦」は、イベントとしては中途半端だと感じています。もっと思い切った非日常の世界をつくりだしてこそ、イベントの価値があると思うのですが。
投稿: zen | 2008年6月21日 (土) 14時59分
お名前を記入いただけなかった方へ。コメントありがとうございます。たしかに規制も必要だと思います。いっぽうで企業の側も、自主的に取り組むべきなのでしょう。例えばパタゴニアには、レジ袋有料どころか、ショッピングバッグそのものがないですよね。
投稿: zen | 2008年6月21日 (土) 14時56分
ペコラさん、こんにちわ。他の業界、例えば、やたら大きなハコをつくる企業にも自粛を求めるべきだと思います。イ●ングループのような。
投稿: zen | 2008年6月21日 (土) 14時52分
確かに、何でもあればいいってものじゃないですよね。
国や市などが安直なco2削減だけを見て、
その根元にある人々の暮らしを
なぜ見つめ直さないのか、不思議でたまりません。
大量消費社会でないと成り立たない何かを守っているのでしょうか。
100万人のキャンドルナイトは今日記事を書こうと思って下書きしてました。
(ブログ更新がトロくて情けないです・・)
何もしないよりはマシかなと思っていますが
確かに生温いですね^^;
投稿: あゆ | 2008年6月21日 (土) 01時06分
防犯対策になるなんて反論してますが、むしろ未成年のたむろする場所って感じのほうが正しい気がします。
この問題はもとは環境問題からきていますが、深夜営業をやめることで青少年の非行防止、強盗などの犯罪防止に貢献するかと思います。ただし、それにはコンビニだけでなくファミレスなど外食業界、スーパー業界なども一緒に規制しないと効果はないでしょうが。
みんなが昼間は働くようにライフスタイルを変えていかないかぎり温暖化対策なんてできないと思います
投稿: | 2008年6月20日 (金) 21時50分
確かにコンビニばかり槍玉に上がるのはフェアじゃないですよね~それ以外にも無駄なことをしている業界は多いと思います。それと、私もイタリアに行った時、コンビニとかスーパーが無くてもやっていけるんだなぁと実感したことがあります。不便だと人間とは工夫するものですよね。
投稿: ペコラ | 2008年6月20日 (金) 20時14分