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2007年12月28日 (金)

台所と直結した家庭水田

東京都武蔵野市の住宅街、Nさん宅を訪問し、家庭菜園ならぬ家庭水田を見学させていただいた。この家庭水田は、台所と深く結びついた優れた水田であり、自律的な水循環システムである(写真は12月末の状態なので、寂しい印象は拭えない。想像力をふるって、春夏をイメージしてください)。

Dsc04916家庭水田の水源となるのは、台所からの雑排水である。雑排水は台所から出た後、住まいの周りにつくられた小さな水路をゆっくりと流れてゆく。水路には小さな貝などのほかに、クレソンやセリ、ミントなどの食用可能な植物が育ち、それらは台所での食材になる。水路はやがて池(ビオト-プ)に流れ込み、そこではメダカたちが泳いでいる。メダカたちのエサ(微生物)になるのも、元はといえば台所から流れてきた栄養分である。

生き物が育つということは、裏を返せば、水が浄化されたということである。過剰な栄養分が吸収された水は、水田稲作にとって手頃な水質(貧栄養)になる。池から出た水は、隣の水田へと流れ、そこでイネが育つことになる。この時点でも、じゅうぶんに飲用に耐える水質は確保されているけれど、最後は砂による緩速ろ過によって、さらに浄化する。飲用水としての水質基準を楽々クリアした水は、再度、台所に送り込まれて、調理用や飲用水として利用される。食材だけではなく、水も提供してくれる。家庭水田は2つの点で、台所と結びついている。

Dsc04922Nさん宅では、この家庭水田は敷地南側にあるので、さらなる副次的効果もある。冬場の太陽の高度は低いから、南からの日射は水面に反射して家に向かってくる。いっぽう夏場は水の蒸散によって、多少なりとも周囲の気温を下げてくれる。植物が育ち、また太陽の高度が高いから、さほど多くの反射はないだろう。

ただ家庭に水田をつくるのではなく、水田の多面的機能を発揮させる。そうすれば、より多くの自然の恵みを生活に生かすことができる。同時に上水や下水道への依存率を小さくすることになり、都市としての持続可能性を上げることになる。

古来より何千年も続いてきた水田稲作は、とても持続可能性の高いシステムだと思う。それを家庭に取り入れるというのは、慧眼だと言わざるを得ない。

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コメント

家庭水田の企画を違った形でたてようとしています、工務店のものです。もうやっておられる方いたんですね。驚きました。

投稿: | 2008年9月25日 (木) 15時31分

ペコラさん、こんにちわ。本当に素晴らしいアイデアだと思います。僕も現場で「凄い」「面白い」を連発しました。

投稿: zen | 2007年12月30日 (日) 18時35分

これは素晴らしいアイデアですね~私の家も戸建てだったら試してみたいです!ドイツの食料自給率の数割がご家庭というのを何かで読みまして、憧れているのです!!今はマンションなので、ミニトマトが精一杯です。

投稿: ペコラ | 2007年12月29日 (土) 19時38分

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